かつて「梅田貨物駅」としてたくさんのものが集まり、高度経済成長期には「東の汐留、西の梅田」と謳われたほど、大阪の経済発展を支えてきた活気あふれる現在の大阪駅北側のエリア、通称「うめきた」。しかしながら、大量生産・大量消費・大量廃棄を伴う経済のあり方が世界的に見直されているなかで、そのうめきたも生まれ変わろうとしています。
日本の経済と商業の中心地として栄えてきた大阪・梅田だからこそ、持続可能なあたらしい経済をつくる場所にふさわしいのではないでしょうか?このたび、社会課題をクリエイティブに解決するアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」を運営するハーチ株式会社は、新たにうめきたにオープンした体験型共創拠点「PLAT UMEKITA」を拠点として、うめきたからこれからの持続可能な未来に向けた新しい経済や都市のあり方を模索し、実践するためのラーニング・プログラムを開始することとなりました。
プログラムのテーマは「UMEKITA URBAN UPCYLERS(うめきたアーバンアップサイクラーズ)」。天然資源の75%、廃棄物の50%以上、CO2排出の60〜80%を担うと言われ、様々な環境問題の要因ともなっている現在の直線型都市のあり方を再考し、都市に眠る未利用資源や廃棄物などを創造的にリユース・アップサイクルしながら持続可能な未来をつくり上げていくことを通じ、一人ひとりが自分や社会の未来は自分の力で変えられるという創造的な自信(クリエイティブ・コンフィデンス)を取り戻すためのプログラムです。
プログラムのキーワードは「サステナビリティ(持続可能性)」と「クリエイティビティ(創造性)」。IDEAS FOR GOODでは、うめきたがサステナビリティとクリエイティビティの交差点、多様な人と人とが交わる交差点となり、一人ひとりが創造性を発揮しながらワクワクする未来を実現するための実験場となることを目指しています。
毎週水曜日(第2回目のみ土曜日・第3回目は10/22(火)実施)に行われる全10回の講義はインプット・フィールドワーク・ゲストレクチャー・ワークショップ・アウトプットを組み合わせた実践的なプログラムにとなっており、クリエイティブにエシカル・サステナビリティ領域の実践に取り組む人々を増やすとともに、共通意識を持つ人々をコミュニティ化し、エリア活性化につなげます。
講師には、大阪出身で大阪芸術大学を卒業後、クリエイティブ領域で数社の起業を経験したのち、クリエイティブ・リユースをテーマにお酒を飲みながら廃材のDIYアップサイクルを楽しめるバー「Rinne.bar」を東京・蔵前でオープンした小島幸代さん、大阪の産業廃棄物処理会社・株式会社浜田にてサーキュラーエコノミー推進に携わったのちに、現在は「ごみを活かしてわくわくする社会をつくろう」を掲げるコミュニティ「ごみの学校」の運営代表を務める寺井正幸さんの他、豪華な講師をお迎えし、参加者の方々には都市や家庭のアップサイクルからアイデアのプロトタイピング・伝え方まで幅広く学ぶことができます。
プログラム概要
- プログラム名:UMEKITA URBAN UPCYLERS(うめきたアーバンアップサイクラーズ)
- 開催期間:2024年10〜12月・全10回
- 開催日時:毎週水曜 18:00〜20:00 ※ 第2回目のみ土曜(10:00〜13:00)開催
- 定員:10名
- 参加費用:15,000円
プログラムスケジュール
※1 修了後、資格(修了証)・コミュニティ参加権発行
※2 対話や手を動かしながらの学びを大切にしているため、現地でのご参加をおすすめしております。万が一ご都合が合わない場合には、参加者の方々へ講義アーカイブや当日の写真・動画の共有も行う予定です。
プログラム内容
第1回 10月9日(水) 仲間と出会う:キックオフ・アップサイクル概論
- 概要:これから共にアップサイクルを実践していく仲間と出会い、現在の自分たちの「捨てる」ことへの意識に目を向けるとともに、これからクリエイティビティを取り戻していくにあたって大切となる姿勢を学ぶ。また、サーキュラーデザインやアップサイクルについておさえておくべき基礎的な知識のインプットも行う。
- ゲスト講師:RINNE・小島幸代さん、ごみの学校・寺井正幸さん
※¥1500の単発参加チケットを販売中
第2回 10月19日(土) ごみと出会う:フィールドワーク (ごみの学校 )
- 概要:PLAT UMEKITA周辺でごみ拾いを行い、そのごみを分析することで、実際に生活の中で発生している廃棄物の種類や特徴を知る。さらに、廃棄物がどこから、どのように発生しているのかの分析やリサイクルに関するインプットも行い、その後のアップサイクル実践の社会的背景となる廃棄物やその課題に関する知識を体験とともに深める。
- ゲスト講師:ごみの学校・寺井正幸さん
※定員に空きがあった場合のみ、単発参加チケットを販売予定(お申し込みは別途ご案内いたします)
第3回 10月22日(火) 発想を学ぶ:アップサイクルとサーキュラリティ(循環) (ごみの学校)
- 概要:マクロな視点で資源循環の基礎的な知識を身につけ、資源循環の中でアップサイクルがどのような位置を占めるのかを知る。その上で、実際にアップサイクルを事業として行う方から、活動の背景や現場で感じる資源循環の現状の課題、さらにはその課題に対するアップサイクルの可能性を伺う。参加者自身のこれからの取り組みを資源循環の文脈に位置づけられるようにする。
- ゲスト講師:ごみの学校・寺井正幸さん、アップサイクル事業者
※定員に空きがあった場合のみ、単発参加チケットを販売予定(お申し込みは別途ご案内いたします)
第4回 10月30日(水) 発想を学ぶ:アップサイクルとソーシャルインクルージョン(社会的包摂)(RINNE)
- 概要:アップサイクルを「人」の視点で考え、アップサイクルという行為がどのように人と人をつなぎ社会に貢献しうるのかを知る。廃材を使ったアップサイクル商品・ものづくりを通して人をつなぎ、創造力を引き出す実践をしているゲストからもお話を伺い、参加者自身の活動も様々な立場の人たちを楽しく巻き込む方法を学ぶ。
- ゲスト講師:RINNE・小島幸代さん、他1名調整中
※定員に空きがあった場合のみ、単発参加チケットを販売予定(お申し込みは別途ご案内いたします)
第5回 11月6日(水) 手法を学ぶ:アップサイクル実習(基礎編)出張Rinne.bar(素材提供)
- 概要:与えられた素材を用いてアップサイクルプロダクトを制作し、アップサイクルの手法を学ぶとともにその楽しさを感じる。この体験が、参加者自身の「自分も何か新しいものを生み出すことができる」という気持ち=創造的自信が少しずつ取り戻されていく原体験となる。
- ゲスト講師:RINNE・小島幸代さん
※定員に空きがあった場合のみ、単発参加チケットを販売予定(お申し込みは別途ご案内いたします)
第6回 11月13日(水) 手法を学ぶ:アップサイクル実習(応用編)出張Rinne.bar(素材持込)
- 概要:参加者自身が持参した素材を用いて、アップサイクルの技法や素材の組み合わせなど、より実践的な知識とスキルを身につける。手を動かしながら試行錯誤することを通して、その後のプロダクト設計・制作の下地を養う。
- ゲスト講師:RINNE・小島幸代さん
※スクール参加(全10回通し)の方のみ(単発参加不可)
第7回 11月20日(水) 解決策を考える:アップサイクル・アイディエーション・ワークショップ
- 概要:最終的に発表するアップサイクルプロダクトのアイデアを考える。将来の循環型社会のあり方を考えるカードゲーム「サーキュラーコミュニティカードゲーム」を通じて、異業種間の連携にも意識を向け、社会とつながりながら、社会にインパクトをもたらすことができるデザインを試みる。
- ゲスト講師:ごみの学校・寺井正幸さん
※スクール参加(全10回通し)の方のみ(単発参加不可)
第8回 11月27日(水) 解決策をつくる:アップサイクル・プロトタイピング・ワークショップ
- 概要:プロトタイピングの基礎的な知識をインプットし、その上で参加者自身のデザインアイデアを手を動かしながらブラッシュアップする。簡易的にでも実際に作ってみることで、デザインの問題点に気づき、その解決策も実装・検証を高速で行いながらよりよいデザインを目指す。
- ゲスト講師:ハーチ
※スクール参加(全10回通し)の方のみ(単発参加不可)
第9回 12月4日(水) 伝え方を磨く:アップサイクル・ストーリーテリング・ワークショップ
- 概要:制作したプロダクトの社会へのコミュニケーションの重要性を知り、その手法を学ぶ。参加者自身のプロダクトがIDEAS FOR GOODの記事として紹介されることを想定し、社会的意義や訴求ポイントを言語化・整理することで、プロダクトの魅力がより広く社会へ届くようにする。
- ゲスト講師:IDEAS FOR GOOD編集部
※スクール参加(全10回通し)の方のみ(単発参加不可)
第10回 12月15日(日) 学びを共有する:成果発表会・懇親会
- 概要:それぞれが考案したアップサイクルプロダクトを発表する。自身のアイデアを届けるとともに、そのアイデアに対するフィードバックももらい、これからのアップサイクル実践の糧とする。最後にはこの3ヶ月間のそれぞれの学びや、思考や創造的自信の変化を振りかえるとともに、新たに湧き出た問いや想いを共有し、スクール後の活動につなげていく。
- ゲスト講師:ハーチ、RINNE・小島幸代さん、ごみの学校・寺井正幸さん
※スクール参加(全10回通し)の方のみ(単発参加不可)
ゲスト講師紹介
小島幸代(RINNE 代表 / Rinne.barオーナー)
大阪出身で、大阪芸術大学にてデザインを学んだ後、クリエイティブに特化した人事コンサルティングに16年従事。“不要になったものをアイデアや想像力で楽しく活かす思考”が環境や社会を良くするという考えのもと、アップサイクルを核としたRINNEを創業。Rinne.bar運営。現在は企業や行政、教育機関の「捨てる/捨てないデザイン」の研修講師、ファシリテーション、プロジェクト・アドバイザー、クリエイティブディレクションなども手がける。
寺井正幸(ごみの学校・運営代表)
大阪の産業廃棄物処理会社・株式会社浜田にて、産業廃棄物処理を中心とした営業やサーキュラーエコノミー共創推進室の立上げを行う。その後、ビジネスマン・主婦・子供までみんながごみのことを正しく知れる場を提供したいと考え「株式会社ごみの学校」を立ち上げ、2年で合計4000名にごみに関する講座を実施。facebookグループ「ごみの学校」でも2500名超えのコミュニティを運営している。現在でも複数の企業や自治体と連携をして、新しい循環型の社会・サービスづくりに向けて日々挑戦を進めている。
こんな方におすすめ
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- エシカルやサステナビリティに関心のある方
- 同じ関心を持つ人との繋がりを探している方
- うめきたの未来を一緒に考えたい方
- 都市や家庭におけるアップサイクルやサステナビリティ、クリエイティビティに興味がある方
- 廃棄物を使ってアートやプロダクトなどを作れるようになりたい方
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運営について
<PLAT UMEKITA企画編集室>
うめきた公園の中心にある体験型共創拠点PLAT UMEKITAでは、エシカルとエンターテイメントをかけ合わせた「エシカルテインメント」をテーマに、さまざまなイベント、展示、ワークショップなどを開催していく。そのコンセプト設計からイベント企画、運営までを行なうのが「PLAT UMEKITA企画編集室」。運営母体であるTOPPANのほか、エシカルやサステナブル分野に知見を持つハーチ、アートやカルチャー文脈に強いCINRA、新規事業を生み出す人材を育成する事業構想大学院大学の4者でチームを結成し、「公園の過ごし方」や「日々の暮らし」を遊びながらアップデートするような体験プログラムを仕掛けていく。
URL:https://platumekita.com/articles/interview-20240827/
<PLAT UMEKITA>
「PLAT UMEKITA」はグラングリーン大阪のうめきた公園のまんなかにある、みんなでつくる未来のための遊び場です。あらゆる人がつどい、いこい、あたらしい価値をつくり、わけあう場所。ひとりでもふたりでも、もちろんみんなでも、ぷらっと遊びに来てください。
公園の、まちの、毎日の、ちょっとあたらしい過ごしかたが見つかるはずです。さあ、今日は公園でなにしよう?
~PLAT UMEKITAの3つの機能~
本施設はうめきた公園内「大屋根施設」の中心に位置する仕切りのないオープンスペースで、以下の3つのゾーンで構成されます。
① INFO(情報発信ゾーン)
うめきた公園やグラングリーン大阪全体のインフォメーション。
観光客や公園利用者に向けて、公園の様々な施設やイベント、その他様々な情報発信を行います。
② IDEA LAB.(自主企画ゾーン)
“エシカルテインメント”の情報発信+リビングラボスペース。
TOPPANを中心にCINRA、ハーチ、事業構想大学院大学の4者で「PLAT UMEKITA企画編集室」を組成。IDEA LAB.をベースにこのスペースのコンセプトを体現する展示/イベントを様々なクリエイターと共創します。また、定期的なワークショップも開催し、都市公園の新しい楽しみ方をつくりだすコミュニティの創出を目指します。最新のエシカル情報を発信し、リアルスペースでの企画に連動した各種メディアも制作する予定です。
③ GALLERY(多目的ゾーン)
展示やイベントで共創がうまれる多目的の貸しスペース。
様々な企業のコーポレートブランディング、新規事業開発、プロトタイピング、テストマーケティング、製品・サービスのプロモーションなど様々な用途で活用可能なスペースです。IDEA LAB.と共創型でエシカルテインメントの実践もサポートします。
- 住所:大阪市北区大深町5番94号グラングリーン大阪うめきた公園サウスパーク PLAT UMEKITA
- 休館日:年中無休 ※災害などの緊急時や施設メンテナンスなどで、臨時休館させていただく場合がございます。
- 営業時間:10:00-20:00
- URL:https://platumekita.com/
▶️お申し込みはこちらから:https://umekita-urban-upcyclers.peatix.com/
※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「IDEAS FOR GOOD」からの転載記事となります。