⽇本最⼤級の⼥性向け⽉額制ファッションレンタルサービスを提供している株式会社エアークローゼットは12月24日、サーキュラーファッション実現に向けた取り組みを強化することを発表した。まず最初に、シェアリングモデルであるファッションレンタルサービス「airCloset(エアークローゼット)」を軸に、事業・プロジェクトなどを通して同社で取り扱う洋服を最⼤活⽤する取り組みを実施する。将来的には、業界全体でのサーキュラーファッション実現に貢献していくことを⽬指す。

ファッションが環境に与える影響は⼤きい。国内⾐服廃棄量は年間約33億着にのぼり、そのうちの約8割は焼却や埋め⽴て処分されており(※)、不要となった⾐服はほとんどがリユース・リサイクルされていない。この現状を変えるには、循環型ファッションの仕組みを構築することが不可⽋である。同社の基幹事業であるairClosetのシェアリングは、サーキュラーファッションを実現させるための基本であり、洋服⼀着⼀着の着られる機会を増やし無駄に捨てられることを防ぐ「循環型の持続可能な仕組み」であると同社は考える。この仕組みを⽀えているのが、シェアリングサービスの提供を通して独⾃に構築してきた「循環型物流」と検品・クリーニング・リペアなどの「メンテナンスノウハウ」である。

同社は、着なくなった洋服を回収するプロジェクト「shareCloset(シェアクローゼット)」を2018年12⽉から実施しており、2020年4⽉には、レンタル提供が終了した状態のよいアイテムを限定価格で販売する「エコセール」を開始した。エコセールは、airClosetの登録会員だけでなく誰でも参加できるのが特徴だ。2020年8月からは提案型ファッションEC「airCloset Fitting(エアクロフィッティング)」で試着のみされた返却アイテムのairCloset内でのシェアリングも開始した。今後、同社はこのような洋服の最⼤活⽤に向けた取り組みの強化を図っていく。

エアークローゼットの循環に向けた取り組みのBefore(2018年11月)とAfter(2020年12月)(出典:エアークローゼット)

エアークローゼット代表取締役社長 兼 CEOの天沼 聰 氏は、「エアークローゼットでは、お客様が⼿軽にサステナブルな取り組みに参加できるような機会を創っていきたいと考えています。airClosetのお客様はシェアリングモデルのサービス利⽤を通して、すでにサステナブルな取り組みに参加していただいています。このように、airClosetを利⽤することで⾃然に取り組みに参加できるような仕組みづくりを今後さらに強化します。また、お洋服を提供していただいているブランド様にとって、お洋服を最⼤活⽤するための“パートナー”として信頼していただけるような存在になりたいと考えています。今後もさまざまな仕組みづくりを⾏い、各社様と連携して取り組みを実施していくことで、ファッション業界におけるSDGs推進に貢献してまいります」と述べている。

同社はSDGsを“あたりまえ”に取り組むものとして捉え、17の⽬標すべての達成を⽬指している。今後も同社単体の事業設計やキャンペーン施策、各社とのアライアンスなどを通して、さまざまなプロジェクトを実施していく構えだ。

※:中⼩企業基盤整備機構「繊維製品3R関連調査事業」報告書(平成21年度)より
【プレスリリース】エアークローゼットが、“サーキュラーファッション”の実現に向けた取り組みを強化
*冒頭の写真の出典:エアークローゼット

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