Sitra(フィンランド・イノベーション基金)はこのほど、世界循環経済フォーラム(WCEF)を2021年9月13〜15日、カナダのトロントにてオンライン開催すると発表した。

同フォーラムは、2017年よりSitraが主催している。今回のWCEF(WCEF2021)はカナダ政府とシトラが共同開催し、北米での開催は初となる。

WCEF2021は、景気回復とサーキュラーエコノミーへの移行に向けた分野横断的な課題に焦点を当てる。世界中のリーダー・政策立案者・専門家などが、SDGs達成に向けたサーキュラーエコノミーへの移行に必要な行動と体系的変化について討論する。3日間のプログラムは、以下のとおりだ。

9月13・14日:ゲームチェンジャーセッション・デモセッション

  • ゲームチェンジャーセッション:分野横断的テーマについての検討・質疑応答。テーマは、「包括的かつ公平で繁栄できる世界的なサーキュラーエコノミー拡大に必要な体系的変化を促進するために、今後5年間でどのような変革が必要か?」
  • デモセッション:現在進行中のサーキュラーエコノミーの事例を通じた、実証済みで横展開・拡大可能なソリューションと新しい事業・方針のイノベーションの紹介

9月15日:アクセラレーターセッション

さまざまな分野の日常業務におけるサーキュラーエコノミーへの移行支援を目的としたセッション

これらの3日間のプログラムに加え、WCEF2021は世界のサーキュラーエコノミーソリューションとアプローチに焦点を当て、下記のバーチャル展示会を開催する。

  • 世界中からの参加者をつなぐネットワーキングハブ
  • WCEF2021ホストパートナー組織をプロファイリングするパートナーブース
  • 企業・組織・連携に焦点を当てた、循環型の成功例・イノベーション・アイデアの共有

9月6日~26日、WCEF2021のコンセプトの一部としてサイドイベントも実施される。サーキュラーエコノミーの役割・気候変動・生物多様性への取り組みに関する課題などが議論される予定だ。

同フォーラムの第1回は2017年6月にフィンランドのヘルシンキで、第2回は2018年10月に日本政府環境省との共催により横浜で、第3回は2019年6月に再度ヘルシンキで開催された。第3回は98カ国2,200名以上が参加しており、世界中からの知見と事例が集まるイベントとなっている。景気回復とサーキュラーエコノミーへの移行における課題に焦点を当てた今回のイベントに注目したい。

WCEF2021は参加無料で、登録申込はこちらから。

【参照サイト】World Circular Economy Forum 2021
【参照サイト】The World Circular Economy Forum 2021 – WCEF2021
【関連記事】世界循環経済フォーラム、カナダでの開催は2021年に延期、2020年はオンライン開催が決定
【関連記事】【世界循環経済フォーラムレポート#1】 世界各国の企業トップから学ぶ、コロナ禍における新しいビジネスの形
【関連記事】【世界循環経済フォーラムレポート#2】北米のサーキュラーエコノミー。地域ごとの文脈でサーキュラーエコノミーを再考し進めることが重要
【関連記事】【世界循環経済フォーラムレポート#3 】サーキュラーエコノミーへの移行における政策と金融の役割
【関連記事】2050年に向けたサーキュラーエコノミー~脱炭素の必要性とともに考える(「世界循環経済フォーラムと気候変動に関するハイレベル会合」レポート#1)
【関連記事】気候目標の達成を実現する:各国の気候戦略におけるサーキュラーエコノミーとは?(「世界循環経済フォーラムと気候変動に関するハイレベル会合」レポート#2)
【関連記事】循環性測定によるサーキュラーエコノミー移行の可視化(「世界循環経済フォーラムと気候変動に関するハイレベル会合」レポート#3)