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リコーら、消費地近接拠点で回収製品の部品から最新複合機を生産へ。新規資源使用率を最小約21%に

株式会社リコーとエトリア株式会社は2026年10月5日、市場で使われた製品を回収し、その資源や部品を活用して最新世代の新製品をつくるモノづくりのコンセプト「Circular New」に基づく取り組みを始めると発表した。第一弾として、リコーのA3モノクロ複合機に同コンセプトを適用し、消費地に近い拠点で生産する製品では新規資源使用率を従来の約76%から最小約21%まで下げる。

同コンセプトは、製品の企画・設計から生産、利用、回収、再活用までを一つの循環として捉える。回収した製品そのものを修理・整備して再び販売する従来の再製造機や整備機とは異なり、回収品を資源や部品として使い、現在販売している機種を新たに生産する点が特徴だ。

その土台となるのが、循環を前提とした製品設計だ。リコー・東芝テック・OKIの技術と経験を結集して生まれ、複合機やプリンターなどの画像機器の開発・生産を手がけるエトリアは、これまで世代や機種を越えた筐体骨格(フレーム)・部品の共通化、部品の長寿命化、分解・交換しやすい構造などを企画・設計段階から取り入れてきた。こうした設計に、製品・部品の状態をデジタル情報で把握し、使える部品を選別して品質を保証する技術を組み合わせた。これにより、従来の再生樹脂や再生鉄などの再生素材に加え、回収した製品の部品や資源そのものを最新世代の製品に使えるようにした。

生産面では、タイや中国などの基幹工場で生産する従来の集約生産に加え、市場に近い場所で資源を回収し、新たな製品へと循環させる消費地生産の体制を整える。まず、エトリアマニュファクチャリングジャパン株式会社の御殿場事業所と、フランスのETRIA MANUFACTURING FRANCE S.A.で新造機の消費地生産を始める。地域内で「回収→資源・部品活用→生産→利用→再回収」の循環をつくることで、新規資源の使用や長距離輸送を減らし、環境負荷を抑えるとともに、資源調達リスクや地政学リスク、物流網の混乱などの影響を受けにくくし、安定供給につなげる。

第一弾は、リコーのA3モノクロ複合機「RICOH IM 6010/4510/3510/2510」だ。従来どおりアジアの基幹工場で生産する製品に加え、日本とフランスの拠点で生産する製品の出荷を2027年前半から始める予定だ。日本・フランス生産品の新規資源使用率は重量比で最小約21%となり、数値は回収部品の活用状況などにより変動する。両社によると、回収部品を使ってここまで新規資源使用率を下げた新造機の生産は業界初だ(事務機器業界主要各社の公開情報に基づく調査、2026年9月時点)。ここでいう新造機は、再製造機や整備機ではなく、工業プロセスによって初めて製造された製品を指す。「RICOH IM 6010」では、日本・フランス生産品のカーボンフットプリントを、アジア生産品と比べて最大25%程度削減できる見込みだ。どちらの拠点で生産した製品も品質・機能・保証は世界共通で、利用者は性能や品質を犠牲にすることなく資源循環に貢献できるとしている。

リコーグループは、製品の新規資源使用率を2030年に60%、2050年に12%まで引き下げる目標を掲げている。また「中期経営戦略’26」では、2030年度にエトリアのエンジンシェア30%を目指す方針を示しており、Circular Newはこの成長戦略を支える取り組みの一つに位置づけられる。今後は、リコーが顧客を含めた循環の仕組みづくりを、エトリアが循環を前提とした製品設計・開発と消費地近接型の生産基盤の構築を担う。

気候変動や資源制約、地政学リスク、物流網の混乱を背景に、製造業には環境負荷の低減と安定供給を両立するモノづくりへの転換が求められている。両社はCircular Newを、資源循環を事業成長につなげるモノづくりの新たなスタンダードとして確立することを目指す。

※文中の画像はリリースより引用
【プレスリリース】リコーとエトリア、資源循環を競争力に転換する業界初のモノづくりコンセプト「Circular New」を始動

Circular Economy Hub Editorial Team

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Circular Economy Hub 編集部です。国内外のサーキュラーエコノミーに関する最新ニュースから法規制動向、大企業やスタートアップ企業の取り組みなどを幅広くリサーチし、ニュースとしてお届けしています。

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