出光興産は2026年9月28日、子会社の出光ケミカルリサイクル・ジャパン(旧ケミカルリサイクル・ジャパン)が市原事業所の油化ケミカルリサイクル設備で生産した使用済みプラスチック由来のケミカルリサイクル油(CR油)を、出光興産千葉事業所の既存の石油精製装置で処理し、ナフサを製造したと発表した。
CR油は、使用済みプラスチックを油化して得られる油で、性質は原油の中でも比較的軽いタイプ(軽質原油)に近い。出光ケミカルリサイクル・ジャパンの市原事業所は2026年4月に商業運転を開始し、CR油の生産を始めていた。今回の取り組みにより、パートナー企業からの使用済みプラスチックの調達から、油化、石油精製装置での処理、ナフサ製造までを出光グループ内で一貫して行う供給体制を構築した。製造したナフサは再び石油化学製品の原料となり、プラスチックなどの製品に生まれ変わる。
国内では、他社でも使用済みプラスチックを油化し、既存の石油精製・石油化学設備で再製品化する取り組みが進んでいる。三井化学は2024年3月、CFPから調達した廃プラスチック由来の熱分解油を大阪工場のクラッカーへ投入し、マスバランス方式によるケミカルリサイクル由来の化学品・プラスチックの製造・販売を開始した。ENEOSと三菱ケミカルは2025年7月、三菱ケミカル茨城事業所でケミカルリサイクル設備を竣工した。英国Mura Technology社の超臨界水熱分解技術で使用済みプラスチックを油化し、製造したリサイクル生成油を両社の石油精製装置とナフサクラッカーの原料として使用するとしている。
出光興産は2026年5月に公表した中期経営計画(2026〜2030年度)で、「循環型経済の拡大を見据えたサーキュラービジネス展開」を成長分野の一つに位置付けている。同年6月には油化ケミカルリサイクル設備2号機の基本設計を開始しており、1号機で得た知見を反映しながら改良を進める予定だという。
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