日本製紙株式会社は2026年10月6日、使用済みの飲料用紙パックを再び紙パックの原料として活用する「Pack to Pack」の実現に向けた取り組みを開始したと発表した。国内で分別回収される飲料用紙パックを含む食品用途古紙から高品質なパルプを製造し、紙パック原紙の原料として再利用する。同社は飲料用紙パックの水平リサイクルのプロトタイプ作成を日本初としており、10月14日から16日まで東京ビッグサイトで開催中の「TOKYO PACK2026-東京国際包装展」で展示している。
紙パックは再生可能な木材由来のパルプを主原料とし、それ自体が環境配慮型の容器である一方、使用済み紙パックの回収率向上や再生用途の拡大が求められている。
「2026紙パックリサイクル年次報告書」によると、2024年度の紙パック回収率は38.9%で、全国牛乳容器環境協議会が目標とする回収率(損紙・古紙を含む)50%に届いていない。日本製紙グループはこれまで、紙パック古紙のパルプの品質の高さを活かし、主にティシューやトイレットロールなどの衛生紙への再利用を進めてきた。
今回の取り組みでは、同社ならではの一貫製造体制を活用した。富士工場の食品・飲料用紙容器専用リサイクル設備で使用済み紙パックなどをパルプ化し、これを原料に同社工場で紙パック原紙として抄造した。その後、紙パック専門工場の日本製紙リキッドパッケージプロダクト株式会社で紙パックに加工し、同社テクニカルセンターの「NS-FUJI」充填機で内容物の充填・成形を行った。NS-FUJIは、日本製紙と四国化工機株式会社が共同開発した、飲料の長期保存を可能にする無菌充填包装システムである。

なお、NS-FUJIのような無菌充填紙容器では、容器の内側全面を樹脂で被覆しているため、紙の端面(切断面)が内容液に直接触れることはないという。
日本製紙は今後、「PakUpcycle®(パックアップサイクル)プロジェクト」の一環として、紙パック古紙の再利用拡大と回収率向上を目指す。紙パックの資源循環をさらに促進し、再生可能資源としての価値を高めることで、持続可能な容器包装の実現に貢献していくとしている。
【プレスリリース】日本初、飲料用紙パックの水平リサイクルプロトタイプを作成
