住友商事株式会社と米州住友商事会社は、IT機器のリユース・リサイクル(IT Asset Disposition:ITAD)を手掛けるGreenTek Solutions, LLC(本社:米国テキサス州)に出資し、同社を持分法適用会社とした(※持分法適用会社とは、議決権の一定割合を保有し、経営に重要な影響を及ぼすことができる関係にある投資先企業を指す)。住友商事グループは、本出資によりデータセンター機器を中心としたIT機器の循環利用を担う事業領域に参入し、資源循環の高度化に貢献するとしている。

GreenTekは2012年に設立されたIT機器のリユース・リサイクル事業者で、米国テキサス州に拠点を構える。データセンター機器を中心としたリセールを主軸に、回収・データ消去・再販・リサイクルまで一貫したサービスを提供しており、米国の大手企業との取引実績を持つ。品質管理、情報セキュリティー、環境対応に関する国際認証も取得しており、厳格なデータ管理および環境対応体制を構築している。独自のシステムによりIT機器の回収から最終処理に至るまでのトレーサビリティも確保している。これまでに120万台以上の機器を処理した実績を持ち、電子廃棄物の削減や温室効果ガス排出抑制にも貢献してきた。

近年、AIやクラウドの普及に伴い、データセンターの新設・増強が世界的に進んでいる。データセンター需要の拡大を背景にサーバーやストレージなどのIT機器の更新サイクルは短期化しており、使用済み機器の適切な処理や再利用に対するニーズが急速に高まっている。データセンター機器分野は高度な処理能力やセキュリティー対応が求められることから、専門性の高い事業者へのニーズが高まっており、今後の成長が期待される領域となっている。

国連訓練調査研究所(UNITAR)と国際電気通信連合(ITU)が2024年に公表した「Global E-waste Monitor 2024」によると、2022年には世界で記録的な620億kgの電子廃棄物が発生し、2010年の340億kgから大幅に増加した。2030年には820億kgまで増加すると見込まれている一方、環境上適正な形で正式に収集・リサイクルされているのは22.3%と一部にとどまっている。

住友商事グループは本出資を通じてGreenTekの事業拡大を支援するとともに、同社の持つノウハウやサービス基盤を活用し、IT機器のライフサイクル全体における価値最大化を図る新規ビジネスの創出に取り組む方針だ。IT機器の販売・リースといった調達段階を担ってきた総合商社が、使用済み機器の回収・再流通というリユース・リサイクルの領域にも参入する動きとして捉えられる。今後は米国における事業基盤を足掛かりに、日本を含むグローバルでの事業展開を視野に入れ、IT機器の循環利用を通じたサーキュラー型サプライチェーンの構築を推進するとしている。

【参照記事】米国GreenTek Solutionsへ出資、IT機器リユース・リサイクル事業に参入
【参照記事】The global E-waste Monitor 2024 – Electronic Waste Rising Five Times Faster than Documented E-waste Recycling: UN
【参照記事】THE GLOBAL E-WASTE MONITOR 2024
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