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環境省・経産省、プラスチック資源循環の3つのタスクフォースを設置。循環型設計の高度化やマスバランス等価値表示のあり方を検討へ

環境省と経済産業省は8月21日、中央環境審議会循環型社会部会プラスチック資源循環小委員会と産業構造審議会イノベーション・環境分科会資源循環経済小委員会プラスチック資源循環戦略ワーキンググループの第12回合同会議を開催し、プラスチック資源循環戦略の進捗状況と今後の検討の進め方を示した。

プラスチック資源循環戦略は、2019年5月に関係9省庁が策定したもので、3R+Renewable(リデュース・リユース・リサイクルと再生可能資源への転換)を基本原則に、2030年までのワンウェイプラスチック累積25%排出抑制、容器包装の6割リユース・リサイクル、2035年までの使用済みプラスチック100%有効利用など6つのマイルストーンの達成を目指している。

会議ではまず、このマイルストーンの進捗を整理した。容器包装等の排出量は、循環型社会形成推進基本法が制定された2000年の451万トンから2024年には360万トンとなり、累積で20.2%削減した。プラ製品のデザインをリユース・リサイクル可能としている事業者の割合は、環境省・経済産業省が業界団体56団体・1266社を対象に実施したアンケート(有効回答361件)で17%、熱回収可能な事業者も含めると87%だった。容器包装のリサイクル率は34.4%、使用済みプラスチック全体の有効利用率(リサイクル+熱回収)は89%となる一方、リサイクル率は約25%にとどまっている。再生材の国内利用率は4.6%で、2016年比倍増(10%)の目標に対して伸び悩んでおり、バイオマスプラスチックの製品流通量は21万トンで、2030年に約200万トンとする目標には遠い状況にある。

こうした進捗を踏まえ、会議では今後のプラスチック資源循環の方向性として、国内のプラスチック需給構造の課題を提示した。国内樹脂生産(853万トン)の原料となる原油・ナフサは海外依存度が高く、輸入原油の95.9%、輸入ナフサの73.6%を中東に依存している。

一方、総排出量911万トンのうち608万トンがサーマルリカバリー(固形燃料・セメント原燃料・発電焼却等)、101万トンが単純焼却・埋立に回っており、マテリアルリサイクル(180万トン)・ケミカルリサイクル(23万トン)で得られた再生材43万トンについても、国内投入量を上回る110万トンが海外で利用されている。

環境省・経済産業省は、原油・ナフサの中東依存と再生材の海外流出という構造から脱却し、マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクルの推進とバイオマスプラスチックへの素材代替を進めることで、再生材の国内循環への転換を図る方針を示した。

この方向性を踏まえた当面の検討の進め方として、今後の課題領域を「設計」「排出・回収・処理」「需要・価値創出」の3つの柱に集約し、他の制度・プラットフォームでの検討内容と重複や齟齬が生じないよう、各課題領域に対応する3つのタスクフォース(TF)を新設し、重点的な検討を行うこととした。

1つ目のTFである「プラスチック容器包装の持続可能設計タスクフォース」では、マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクル双方の観点から、リサイクル工程や再生材の質を阻害する容器包装の素材・成分・形態を整理し、循環性設計の普及・高度化策を検討する。9月15日の第1回会合では、リサイクル事業者へのアンケート・ヒアリング結果や経済産業省実証事業(CPs広域実証)で得られた知見をもとに阻害要因と優先課題を特定するほか、欧州における容器包装の環境配慮設計ルールの動向も紹介する。来年1月頃の第2回会合では、ヒアリング結果を踏まえた対応策を整理し、次年度に向けた方針を示す予定である。

2つ目のTFである「プラスチック資源徹底回収・サプライチェーンの最適化タスクフォース」では、家庭系・事業系それぞれのプラ資源分別回収量の拡大と、回収・選別・リサイクルに係るサプライチェーンの効率化・高度化を目的とする。9月29日の第1回会合では、自治体や中間処理事業者へのアンケート・ヒアリング結果をもとに、家庭系プラの分別協力率向上や33条認定の活用に向けた課題、再資源化しやすい/しにくい廃プラスチックの特徴などを整理する。来年2月頃の第2回会合で、産業系・家庭系それぞれの回収拡大に向けた対応策と優先順位をまとめる。

3つ目のTFである「再生・バイオプラスチックの価値創出タスクフォース」では、石油由来プラスチックとの価格差を縮小すべく、温室効果ガス削減効果のクレジット化やマスバランス方式による価値表示の在り方を整理するほか、プラスチック資源循環の進捗を評価する指標・モニタリング手法の検討も行う。9月29日の第1回会合でコンプライアンスクレジット・ボランタリークレジットの活用状況や消費者理解を通じた価値創出策を検討し、来年2月頃の第2回会合で施策・方針案を取りまとめる。

各TFはそれぞれ令和8年度内に2回開催し、その議論の成果を来年3月頃に開催予定の合同会議で集約したうえで、今後の施策の方向性を取りまとめる方針である。

【参照記事】中央環境審議会循環型社会部会プラスチック資源循環小委員会、 産業構造審議会イノベーション・環境分科会資源循環経済小委員会プラスチック資源循環戦略ワーキンググループ合同会議 (第12回)
【参照記事】プラスチック資源循環戦略について
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Circular Economy Hub Editorial Team

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Circular Economy Hub 編集部です。国内外のサーキュラーエコノミーに関する最新ニュースから法規制動向、大企業やスタートアップ企業の取り組みなどを幅広くリサーチし、ニュースとしてお届けしています。

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