日工株式会社は、廃棄物を練り混ぜて品質のばらつきをなくし、規格サイズ(40mm以下)にそろえる設備を、アミタサーキュラー株式会社のスマートファクトリー「ZERO I(ゼロワン)」(兵庫県姫路市)に納入した。均質化・サイズ選別の工程を自動化し、セメント原燃料などの資源を製造する。
納入設備の処理工程は4段階で構成される。
- 均質化:クレーンで投入された廃棄物を、2軸の混練ミキサで練り混ぜる。水分量や粘性を調整し、機械での搬送・処理がしやすい状態に改質する。練り混ぜ状態はカメラで監視し、今後はAIによる画像診断で自動判定する計画(2027年内実装予定)。
- サイズ制御:練り混ぜた材料を振動ふるい機にかけ、規格サイズを満たしているかふるい分ける。
- 自動ループ再破砕:規格外の材料は2軸破砕機で砕いたうえで再度スクリーンへ戻し、規格サイズに収まるまで循環させる。
- 自動搬送:規格サイズに整った循環資源のみを製品ヤードへ送る。
ZERO Iは最大18種類の廃棄物を同時期に保管でき、顧客ニーズに応じた多品種の循環資源を、廃棄物の100%リサイクルによって製造する。主な製品はセメント産業向けのセメント原燃料である。7月9日には開所式を行い、本設備は本格稼働を開始した。この自動化により、廃棄物の受け入れから循環資源の製造までを一貫して安定運用できる体制が整うとみられる。
アミタサーキュラーは、入荷・製造・保管・出荷のオートメーション化を支えるデータ基盤の実装を段階的に進めており、本設備はこの自動制御システムと連動して稼働する。2027年をめどに、循環資源製造プロセス全体の完全自動化を目指す。ZERO Iは、アミタグループが推進する事業モデル「サーキュラー3.0」(モノの循環にとどまらずサプライチェーン全体の変革を支える)の中核拠点として位置づけられている。
セメント産業は従来から、他産業や自治体から排出される廃棄物・副産物を原料やエネルギーの代替として受け入れてきた。セメント協会によると、2024年度はセメント1トンの製造に478kgの廃棄物・副産物が活用されている。今回の自動化は、こうした受け入れ工程の川上に当たる原燃料製造そのものを高度化する動きといえる。
日工は今後、本設備の保守・メンテナンスを通じてZERO Iの安定稼働を支える方針。アスファルト・コンクリートプラントで培った技術を活かし、単体機器の提供にとどまらない製造工程全体の最適化を提案するエンジニアリング営業を強化する。
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