コスモ石油、丸善石油化学、宇部丸善ポリエチレン、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYの4社は2026年9月17日、コスモ石油堺製油所内のSAF製造工程で併産されるナフサの活用を開始すると発表した。
ナフサはさまざまな化学製品の基となる基礎化学品の原料であり、4社はその低炭素化がサプライチェーン全体の環境負荷低減に不可欠だとしている。バイオマス原料から製造されるナフサは、化石燃料由来のナフサに比べて環境価値が高く、持続可能な資源の一つとして期待されている。
今回の取り組みは、2021年にNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業「国産廃食用油を原料とするバイオジェット燃料製造サプライチェーンモデルの構築」に採択され、進められてきたものだ。堺製油所内のSAF製造装置は国内初の大規模設備として2024年12月に完工し、2025年度から生産を開始している。同装置から得られる廃食用油由来のナフサは、SAFFAIRE SKY ENERGYが生産するSAFの連産品にあたり、持続可能な製品の国際認証制度であるISCC認証を取得している。
4社の役割は、SAFFAIRE SKY ENERGYが廃食用油由来のナフサを製造し、コスモ石油がマスバランス方式で供給、丸善石油化学が基礎化学品を製造、宇部丸善ポリエチレンがポリエチレンの製造とプラスチック製品への展開を担う。ナフサの受け渡しは、ISCC PLUS認証に基づくマスバランス方式で実施する。マスバランス方式とは、バイオマス由来などのサステナブル原材料と化石由来の原材料が混合された場合に、投入量の比率に応じて製品の一部または全部にサステナブル原材料の量を割り当てる手法だ。コスモ石油、丸善石油化学、宇部丸善ポリエチレンはそれぞれISCC PLUS認証を取得している。
廃食用油由来のナフサは、国内資源を主に活用することで輸送由来の環境負荷を低減できるほか、従来と同様の製造工程で使用でき、ライフサイクル全体でのCO2排出削減にもつながるという。
バイオマスナフサを化学品原料に活用する例としては、三井化学が2021年12月、Neste社が植物油廃棄物や残渣油などから製造したバイオマスナフサを大阪工場のエチレンクラッカーに投入し、ISCC PLUS認証に基づくマスバランス方式でプラスチックや化学品に割り当てている。今回の取り組みは、国内の廃食用油を主な原料とし、同じ国内のSAF製造工程で併産されるナフサを活用する点が特徴だ。
冒頭の画像:コスモ石油プレスリリース
【プレスリリース】SAF製造工程で併産されるナフサの活用の開始について
【関連リリース】三井化学大阪工場にてバイオマスナフサからのプラスチック・化学品製造開始へ
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