株式会社日建設計は2026年10月28日、建築・土木分野のサーキュラーデザインを業界横断で議論し、実践につなげる「CDC協創会議」を発足すると発表した。同社が発案・推進してきた「Circular Design Collective(CDC)」を、幅広い参加者に開く場となる。運営事務局は株式会社ロフトワークが務める。
協創会議は、東京・大阪・京都などを拠点に月1回の定例会議を開く。サーキュラーデザインの取り組み事例を紹介し、事業者、設計者、デザイナー、施工者などそれぞれの視点から議論する。議論の内容は2つのツールに蓄積していく。一つは、循環型建築の設計アイデアや先進事例をまとめたナレッジ基盤「Circular Idea Catalog(CIC)」で、閲覧できるのは協創パートナーと協創企業パートナーに限られる。もう一つは、建築・都市の資源循環を妨げる要因を因果関係とともに可視化した「Circular Issue Map(CIM)」で、議論した事例を課題と解決策に結びつけて書き込んでいく。年1回は視察合宿も行い、現地で取り組みを見ながら議論を深める。

役割分担としては、日建設計がファウンダーとして理念とビジョンを定め、ロフトワークが全体の企画、議論の編集、情報発信、運営管理を担う。建設業界の外からロフトワークを迎えたのは、議論を設計者目線にとどめず、建設業界のさまざまな立場の人が参加しやすくするためだという。
背景には、建設業が抱える環境負荷の大きさがある。日建設計によると、日本では建設業が国内総資源消費量の約57%を占め、建設廃棄物は全産業廃棄物の約20%に上るという(環境省「令和3年版 環境・循環型社会・生物多様性白書」、国土交通省「主要建設資材需要見通し 令和元年」「平成30年度建設副産物実態調査」より)。資源の枯渇や建設廃棄物の最終処分場不足、温室効果ガスの排出削減に対応するため、解体や再資源化までを見据えた建築の仕組みづくりが急がれている。
日建設計は2024年にCDCを立ち上げ、建築・土木業界から「廃棄物」という概念をなくすことを掲げて、CICを社内で運用してきた。2025年には、ゼネコンや空間デザイン・内装領域などの企業7社の有志、ロフトワークとともに「CIC協創」を始め、設計現場で使える評価基準の策定やプロトタイプの検証を重ねた。同年には中央省庁の有志を交えてCIMも作成した。今回の協創会議は、これまでに蓄積した知見を基盤に、取り組みを業界横断のネットワークへと広げる位置づけとなる。

日建設計は、協創会議で得た知見やプロセスをオープンな共有知とし、参画企業・団体をはじめ業界全体に広げていく考えだ。
※文中の画像はプレスリリースより引用
【プレスリリース】日建設計、建設業界におけるサーキュラーデザインの社会実装に向けた取り組みを本格化〜「Circular Design Collective」の新たな推進体として「CDC協創会議」を発足〜
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