BIO HOTELとは?
BIO HOTEL(ビオホテル)とは、環境や宿泊ゲスト、さらに従業員の健康などに意識を向ける志の高いホテルのこと。ドイツ・オーストリアのオーガニックや環境保全に取り組む宿泊施設や生産団体が集まり、有機認証団体のサポートを受けて2001年に「Die BIO HOTEL(ビオホテル協会)」が発足した。“BIO(ビオ)”はドイツ語でオーガニックの意。
世界で唯一、ホテルへの厳格なBIO基準を設けており、ホテル側は少しエコな取り組みをしただけでなく、ビオホテル協会に認定を受けて初めてBIO HOTELと呼ぶことができる。現在、協会の認証を受けた宿泊施設はドイツ・オーストリアを中心にヨーロッパで90軒強あるそうだ。
日本では、ドイツ・オーストリアの協会の公認を受けたBIO HOTELS JAPAN(一般社団法人日本ビオホテル協会)が地域のサステナブルなホテルを認定している。今はBIO HOTELS JAPANの基準に基づいて、長野の「カミツレの宿 八寿恵荘」、福島の「おとぎの宿 米屋」、北海道の「Auberge erba stella(オーベルジュ エルバステラ)」の3軒がBIO HOTELS JAPAN認証を取得している。ヨーロッパと日本の環境への意識の違いから、認定の基準も日本に合わせてあるが、どれも厳しい基準をクリアした宿泊施設だ。
BIO HOTEL認証を受ける3つの条件とは
BIO HOTELの認証を受けるホテルは、最低3つの基準を満たしていることが必要だ。
- 食:食事や飲み物はできるだけ地元から調達し、完全オーガニックであること。トレーサビリティがとれている食材しか宿で使わないことが大切だ。そのため、地域の信頼できる生産者とのネットワークづくりを大切にする必要がある
- コスメ:コスメ(シャンプー・石けん・スキンケア等)などもすべてオーガニックであること。タオル、ベットリネン類、さらには、施設の建材や内装材も可能な限り自然素材を使用していることが望ましい
- エネルギー:再生可能エネルギー100%使用など、CO2排出量を継続的に削減していくための取り組み。水などの資源の効率的な使用、ホテルの紙類は全て再生紙またはFSC認証紙のみなど、徹底的に環境への負荷低減を行っていることが大切だ
また、従業員が気持ちよく働ける環境であるかどうか、通勤の距離や方法はどうか、動物を倫理的に扱っているかどうか、なども評価の対象となるようだ。サステナブルツーリズムディベロップメントインデックス(STDI)の基準に基づき、ホテルを厳格に評価している。
(※こちらの記事は、IDEAS FOR GOODの用語集「BIO HOTEL(ビオホテル)」を転載しております。)