プライムプラネットエナジー&ソリューションズ(PPES)、日本軽金属、冨士発條、パナソニック オペレーショナルエクセレンスの4社は8月5日、車載電池セル用封口板の製造工程で発生するアルミスクラップを再び同じ部品の材料として利用する水平リサイクルのスキームを構築・実装したと発表した。
アルミニウムは異物や異なる材質が混入すると品質を維持しにくく、電池用途として再利用するにはスクラップの発生段階から回収、運搬、再資源化に至るまで高度な品質管理が求められる。従来、対象のアルミスクラップは一般スクラップとして主に異なる用途へ再資源化されていたが、今回、材料供給、材料製造、部品製造、電池製造を担う4社が役割を連携させることで、アルミスクラップを同じ電池部品へ戻すクローズドループ型の資源循環スキームを実現した。

役割分担は次の通り。PPESは水平リサイクルの構想を立案し、関係各社の参画を促すとともに全体スキームの設計を通じて循環型サプライチェーンの実現を主導した。日本軽金属は回収したスクラップを再溶解・成分調整し、電池用途に求められる品質を確保したアルミ材へ再資源化する役割を担った。冨士発條は製造工程で発生するスクラップの分別・管理を徹底し、水平リサイクルに適した状態で安定供給することで循環型サプライチェーンの起点を担った。パナソニック オペレーショナルエクセレンスは、スクラップの回収・流通管理に加え、支給単価方式による価格安定化や数量管理を担い、各社をつなぐことで継続的な水平リサイクルを支えた。
本取り組みにより、アルミ新地金の使用量を年間約200トン削減する効果が見込まれるほか、新規資源採掘やアルミ精錬工程に伴う環境負荷の低減、新地金購入量抑制による原材料コストの低減、国内での資源循環による資源調達リスクの緩和にも寄与するとしている。
アルミの水平リサイクルの動きは、車載電池分野に限らず各業界で広がりを見せている。
たとえば建築分野ではアルミサッシの水平リサイクルに、LIXIL、三協立山、大林組らが取り組んでいる。LIXILは旭化成ホームズ・旭化成リフォームと連携し、住宅の改修工事で発生する使用済みアルミ部材を回収し、独自技術で再生した循環型低炭素アルミ「PremiAL」として住宅用アルミサッシへ活用する資源循環スキームを構築した。三協立山は、アビヅ、イボキン、オリックス環境、こっこー、HARITAのリサイクル事業者5社と資源回収ネットワーク「サーキュラーエコノミーチャレンジャーズ(CEチャレンジャーズ)」を結成し、アルミサッシの回収率向上と国内での高品質リサイクル原料の安定確保を進めている。大林組も、不二サッシ、伊藤忠メタルズと連携し、解体工事で発生したアルミスクラップを選別・回収してアルミサッシへ再生し、自社の建設現場で再利用する水平リサイクルフローを構築した。
鉄道分野では、HARITAが東海旅客鉄道、日本車輛製造、日立製作所、三協立山と共同で、新幹線車両に使用されるアルミ部材を再び新幹線車両へ活用する水平リサイクルを実現している。東海道新幹線の新形式車両N700Sの普通車客室荷棚及び荷棚下パネルに採用されており、高速鉄道の運転車両でのアルミ水平リサイクル採用は世界初という。
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※画像はプレスリリースより引用




