KDDI株式会社は2026年8月21日、マークテック株式会社、リーテックリニューアブル エナジーソリューションズ株式会社、株式会社エマルションフローテクノロジーズ、商船三井ロジスティクス株式会社、トランスコスモス株式会社との6社共同で、使用済みリチウムイオン電池由来の再生資源を用いた試作電池が、新規資源由来の試作電池と同等水準の電池性能を発揮することを確認したと発表した。使用済み電池から回収した資源を再び電池材料として活用する水平リサイクルの実現に向けた成果だとしている。
本実証は、6社がリチウムイオン電池の回収・資源循環の確立と「サステナブルリサイクル」の実現に向けて取り組む「Re-CIRCLEプロジェクト」の一環として実施した。資源の回収・再生から性能評価、輸送、トレーサビリティまで、資源循環の社会実装に必要なサプライチェーン全体を見据えた共同体制のもとで進めたという。KDDIは携帯電話・スマートフォンなど使用済み端末の回収接点を活用し、資源循環モデルの構築を担う。
今回の実証では、まず使用済みリチウムイオン電池から回収したセルを、リーテックリニューアブル エナジーソリューションズが低環境負荷プラントで非焙焼処理し、高純度ブラックマスを生成した。ブラックマスとは、使用済み電池を破砕・分離して得られる黒色の粉末で、リチウムやコバルト、ニッケルなどのレアメタルを含む再利用可能な中間素材である。
次に、エマルションフローテクノロジーズが開発した「エマルションフロー技術」を用いて、このブラックマスからレアメタルを取り出した。これは溶媒を使ってレアメタルだけを選択的に分離・回収する技術で、従来の抽出方法と比べて低コストかつ高効率・高純度での回収が可能になるという。
こうして抽出されたレアメタルを正極材料として再利用することで、試作電池を完成させた。マークテックはこの再生資源を電池材料として活用するための材料評価・品質評価・性能検証を担当し、電気の通りやすさ、充電・放電のスピードに対する強さ、繰り返し使ったときの劣化しにくさなど、複数の項目で性能を評価した。その結果、市販のリチウム原料(炭酸リチウム)を使った通常の電池と同じレベルの性能があることが確認されたという。
なお、商船三井ロジスティクスは再生資源の輸送やグローバルなサプライチェーン構築に向けた検証を担う。トランスコスモスは、自社のDXに関する知見・ソリューションを活かし、サーキュラーエコノミーおよび再生資源サプライチェーンの整備・確立を推進する。
各社は今後、今回の評価結果を踏まえて使用済みリチウムイオン電池の回収促進と、再生資源を用いた電池材料のさらなる高品質化・最適化を目指す。あわせて商用電池化の実現と、国内外の制度・規制に対応した輸送・トレーサビリティの仕組みづくりを進めるとしている。
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※冒頭の画像はプレスリリースより引用




