EVデータ活用事業を手がける株式会社MobiSaviと愛媛日産自動車株式会社は8月7日、リチウムイオン蓄電池の製造・開発・販売を手がける株式会社LB.Engineering Japanの技術支援のもと、自動車ディーラーによるEVバッテリー集荷・再利用ハブを構築すると発表した。国内初の取り組みで、愛媛県が推進するEV資源循環モデルの社会実装を後押しする。
MobiSaviと愛媛日産は、愛媛県から異なるEVバッテリー関連事業をそれぞれ受託する。
EVの普及に伴い、使用済みEVバッテリーを地域内で回収し、再利用・リサイクルする仕組みづくりが課題となっている。集荷・性能評価の拠点が地域に少ないため、遠方への輸送コストや物流負担が再利用体制の普及を妨げてきた。車載用としての役目を終えたEVバッテリーを蓄電池など別の用途に転用するリパーパス市場を拡大するには、品質を確保した中古電池を安定的に供給できる体制づくりが全国的な課題となっている。

愛媛県は、新車EVの普及から中古EVの流通、使用済みバッテリーの再利用・リサイクルまでを地域内で完結させる「地域完結型EV資源循環モデル」の構築を進めている。中古EVの流通活性化には前年度から取り組んでおり、今年度はEVバッテリーの集荷・性能評価・再利用市場への供給に向けた戦略策定に着手する。
愛媛日産は「EVバッテリー集荷・再利用ハブ拠点における性能評価スキーム実証等事業」を受託し、複数メーカーの車両に対応可能なハブを整備する。
まず、LBエンジニアリングが運営する「LBEJ認証」を取得する。これは、使用済みEVバッテリーを安全に扱える事業者であることを示す認証制度である。認証取得後、愛媛日産はEVバッテリーを集荷し、性能診断および性能評価スキームの設計・実証を行う。ディーラーを起点としたこの仕組みにより、リユースバッテリーの安定供給に向けた橋渡し役を担うことを目指す。ハブ拠点は2026年10月に試験運用を開始し、回収から供給までの運用プロセスを検証したうえで、2028年度の本格稼働を目指す。
一方MobiSaviは、「EVバッテリー再利用市場参入促進事業」を受託し、EVバッテリー製品の開発を目指す愛媛県内企業約10社を対象に、LBエンジニアリングと連携した研修プログラムを実施する。LBエンジニアリング製の非常用蓄電池付きソーラー街灯の設置なども含め、EVバッテリーの構造・劣化特性・安全設計からリパーパス製品の開発までの知識・技術を提供し、地域でその開発・製造を担える人材・企業の育成を進める。本格稼働に合わせ、県内での製品化と市場形成を目指す。

3社は、人材育成の成果と自動車ディーラー起点のハブ運営ノウハウを他地域へ展開するモデルケースと位置づけ、EVバッテリーの安定供給とリパーパス事業者が事業を展開しやすい市場基盤の拡大を図る。本事業は、愛媛県が推進する「えひめEVサーキュラーエコノミー推進協議会」の取り組みを具体化するもので、地域完結型EV資源循環モデルを全国へ展開する第一歩となる。
【プレスリリース】MobiSaviと愛媛日産、国内初(※1)の自動車ディーラーによるEVバッテリー集荷・再利用ハブを構築
【参照サイト】【結果掲載】令和8年度EVバッテリー集荷・再利用ハブ拠点における性能評価スキーム実証等事業委託業務に係る企画公募(プロポーザル)の実施について
【参照サイト】【結果掲載】令和8年度EVバッテリー再利用市場参入促進事業委託業務に係る企画公募(プロポーザル)の実施について
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