カナダのNPO循環イノベーション評議会はこのほど、10月の循環経済月間を記念して「行動を起こす誓い」を発表した。この誓いはカナダ国民が循環経済への移行に参加することを促し、行動やイベント・教材・ソーシャルメディアを通じた関与を奨励する。

循環経済月間は2001年に始まった廃棄物削減週間が発展したもので、主催者であるカナダ循環イノベーション評議会は、製品規格認証機関CSAグループやアルバータ飲料容器リサイクル会社などの協力パートナーとともに、毎年10月に循環経済月間を実施。カナダの政府・企業・学校・個人が循環的な生活を促進すると同時に、個人および集団の行動・約束・成果を祝うものとなっている。

10月の各週には、循環経済のさまざまな側面や利点を理解し、教育するための異なるテーマが設けられている。第1週は「循環経済の導入」、第2週は「環境上の利点」、第3週は「社会・経済的利益」、第4週は「廃棄物削減週間」、第5週は「努力を祝う」。

カナダ循環イノベーション評議会のエグゼクティブディレクターであるジョーアン・セント・ゴダード氏は「カナダが2050年までにネットゼロの気候目標を達成するには、気候変動に対する見方を再考し、現在の消費モデルから脱却する必要があります。気候変動への取り組みと経済目標を達成するには、社会のすべての部分が行動を起こす大規模なシステム変更が必要で、循環経済月間は、仕事や家庭、地域社会における日々の選択で行動を起こすよう全カナダ人を教育し、関与させることを目的としています」と述べた。

国連によれば、持続可能な気候を保つためには、2020年の平均年間二酸化炭素排出量6.3トンを2030年までに2.1トンに削減する必要がある。カナダ国民は、循環経済月間に誓約を行い、環境負荷削減・費用節約・地域社会支援のための行動を一つ以上約束することが求められている。例えば、製品のリユースや修理・改修された製品の使用、食品廃棄物やプラスチック使用の削減、新製品購入の代わりに中古衣類のリユースなどが二酸化炭素排出削減に貢献できると同評議会は紹介している。

このほかに循環経済月間に参加するには次のような方法がある。

  • リペアカフェ(修理希望者が集まる場所)・会議・衣料品交換・リサイクル活動などサーキュラーイベントの企画と参加
  • 政府による「10月循環経済月間」宣言
  • 新しい宣伝資料をダウンロードし、ハッシュタグ#CircularEconomyMonthを使ってソーシャルメディアで会話
  • リソース・ディレクトリでサーキュラー・エコノミーに関するリソースを探索

【参照記事】Circular Economy Month Celebrates Individual Actions with New Take Action Pledge
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