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RE100とは・意味

RE100とは?

RE100(アールイーひゃく)は、仕事で使う電力を風力、水力、太陽光など100%再生可能エネルギー(以下、再エネ)でまかなうことを目指す企業が加盟している国際的なイニシアチブだ。2014年、イギリスの国際環境NGOであるThe Climate Group(クライメイト・グループ)が開始し、現在ではApple、Google、Nestle、BMWといった世界的な大企業もRE100の加盟組織として名を連ねている。

この企業連合の名前は、再エネ100%を意味する「Renewable Energy 100%」から来ている。さまざまな業種の企業が連携し、互いに学び合い、脱炭素社会を目指していくための取り組みだ。

RE100に加盟する企業に求められる要件は、次の通り。

  1. 影響力があり、国際的に展開している、など諸々の加盟基準を満たす
  2. 野心的な目標を設定する(遅くても2050年までにカーボンゼロ)
  3. RE100基準に沿って再生可能電力を供給する
  4. 毎年、進捗状況を報告する
  5. 直面している課題について共有し、透明性を維持する

RE100ができた背景

RE100発足の背景には、近年ますます深刻化する気候変動(気候危機)がある。

The Climate Groupによると、商業・産業分野の企業が世界の電力最終使用率の半分を占めるという。そこで、特に影響のある大企業に目標を設定してもらい、世界規模で脱炭素社会を目指すため、同NGOは、同じくイギリスに本拠を置く国際環境NGOのCDPと協力し、企業が電力を再エネに切り替えることを宣言するRE100を発足させた。

気候変動枠組条約締約国会議(COP)は、地球温暖化対策に取り組むことで一致している。近年では、ESG投資(環境、社会、企業統治の3つの要素を十分考慮して活動する企業への投資)が盛んになり、企業の環境対策へ投資家からも厳しい目が向けられている。

世界の加盟企業と日本の加盟企業

現在、加盟している企業の数は全世界で288社(2021年2月時点)。先述していない国際企業だと、たとえば以下が加盟している。再エネ100%運営への目標年も一緒に見ていこう。

  • Adobe(2035年まで)
  • Allianz Group(2023年まで)
  • CHANEL(2025年まで)
  • Kellogg(2050年まで)
  • McKinsey & Company(2025年まで)
  • P & G(2020年までに20%、2030年までに100%)
  • Tesco(2030年まで。電力購入やオンサイト発電含む)

日本の加盟企業は、50社(2021年2月時点)だ。丸井グループは、ブロックチェーン技術による電源のトレーサビリティーを試験的に行い、2030年までに100%再エネで調達することを目指す。ソニーは事業所の100%再エネ化を拡大し、製造事業所に太陽光パネルを設置する。イオンは2050年までにモールでのCO2排出量をゼロにすることを宣言している。

RE100参加 日本企業最新リスト 50社【2021.2.5改】・脱炭素社会への期待

まとめ

環境への配慮は、企業が社会貢献をしてイメージを向上させることに留まらず、事業の源泉となる資金を獲得できるか否かにも影響するようになってきている。とりわけ大企業になればなるほど、事業の規模も大きく、環境への影響も大きくなる傾向がある。また、環境要因の事業への影響も無視できない。

一方で、RE100の加盟企業は、消費電力量が10GWh以上の大企業に大きく偏っている。これらの対象外となってしまう組織の電力需要は日本国内の約40~50%程度を占め、数にして約400万団体に上るとみられる。社会が再生可能エネルギーへの転換をはかっていくうえで、その影響は小さくない。そのような零細事業者が再エネに向けて一歩踏み出せるように、日本では2019年10月に「再エネ100宣言 RE Action」が発足した。

行政の枠組みに頼り切りになるのではなく、このような企業による国際的な取り組みが行われるのは、とても有意義である。

【参照サイト】環境省RE100の取組について
【参照サイト】We are accelerating progress towards 100% renewable power

(※こちらの記事は、IDEAS FOR GOODの用語集「RE100」を転載しております。)