英エレン・マッカーサー財団は、2024年CNMIサステナブルファッションアワードでイタリアのファッションブランド・ディーゼル(Diesel)に対してサーキュラーエコノミー賞を授与した。

同賞はイタリアの国立ファッション商工会議所「カメラ・ナツィオナーレ・デラ・モーダ・イタリアーナ(CNMI)」と提携して2022年からスタート。業界が廃棄物や汚染を排除し、製品や材料の循環を促進することの重要性の認識を高めることに貢献しようとしており、今年は3回目となる。

受賞したディーゼルは、循環経済の原則をビジネスに統合するためのパートナーシップやイニシアチブを通じて、製品開発工程から廃棄物を排除し、既存製品の寿命を延ばし、製品をリユースする取り組みが評価された。

同社のパートナーシップのうち、Diesel Rehab DenimやDiesel x UNIDOは製品をリサイクルするイニシアチブで、Diesel Second HandやDiesel Lovesは既存製品の再販・修理・再製造を通じて製品寿命を延ばすことを目指している。

ファイナリストにはこのほか、アークテリクス(Arc’teryx、本拠カナダ)とヴェスティエール・コレクティブ(Vestiaire Collective、本拠フランス)が選ばれた。

アークテリクスは、小売だけでなく、修理や再販といった循環ビジネスモデルを集約した店舗が評価された。店舗の中心には、廃棄物を削減し、装備を活用するための循環イニシアティブプラットフォーム「ReBIRD」があり、衣類ケアや修理・再販・アップサイクルを行っている。同じくヴェスティエール・コレクティブは、修理サービスで他社と提携した点が評価された。

【参照記事】The CNMI Sustainable Fashion Awards 2024
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