環境省は2026年9月11日、大規模災害時における廃棄物の適正かつ迅速な処理を目的とした「廃棄物処理法等改正法」の施行に伴う政令(施行期日政令および改正施行令)が閣議決定されたことを発表した(2026年9月16日施行)。
近年激甚化する自然災害や能登半島地震等では、平時の廃棄物処理法による規制がネックとなり、災害ごみの撤去遅延や被災現場の復旧遅れが課題となっていた。これを受け、災害発生時の処理体制強化を盛り込んだ「改正廃棄物処理法(令和8年法律第43号)」(以下、新法)が国会で成立。今回の政令は、同法律の施行に必要な委託基準や手続の特例を具体的に定めたものである。改正の柱は行政発表に沿って以下の3点。
- 非常災害廃棄物の「再委託・再々委託」基準の整備:新法において、自治体単体や一次事業者では対応しきれない災害廃棄物に対し、新たに「再委託・再々委託」まで可能とする法的枠組みが設けられた。これを受け今回の政令では、具体的な基準を整備。平時では制限されている委託ルールを特例緩和することで、広域の民間静脈産業ネットワークをフル活用した迅速な処理を可能にする
- 仮設処理施設における「生活環境影響調査」添付の省略可能化:通常、廃棄物処理施設の設置時に義務付けられている生活環境影響調査について、被災現場での仮設施設立ち上げを迅速化する特例の運用細目を定めた。今回の政令では、損壊建物等由来の非常災害廃棄物のうち、指定の方法(廃プラの切断、紙・繊維・ガラス・コンクリート・陶磁器くずの破砕・切断、コンクリート破片等の工程中途での分別)で処理を行う施設に限り、届出時の調査結果書類の添付を省略可能とした。これにより、仮設破砕・選別プラントの開設スピードを大幅に向上させる
- 最終処分場指定の更新期間:非常災害廃棄物を処分するための最終処分場設置者を指定する制度について、指定の更新期間を「5年」と定めることで、中長期的な処分計画と管理体制を明確化させた
環境省はあわせて、施行令改正案について2026年7月24日から8月23日まで実施した意見募集の結果も公表した。
