家具・家電のサブスクリプションサービス「CLAS(以下 クラス)」を展開する株式会社クラスは、三菱電機株式会社と共同で、壁掛けエアコンの循環型ビジネスモデルに関する実証実験を開始した。申込は予定数に達し次第終了する。
本取り組みは、猛暑の常態化や脱炭素社会への対応といった社会課題を背景に、エアコンを「使い捨て」から「循環利用」へと転換し、製品を長く使い続ける新たな空調インフラの構築を目指すもの。三菱電機の高い耐久性と品質保証の知見に、クラスの循環型プラットフォームを組み合わせることで、再利用(2巡目利用)を前提とした品質基準の策定と運用の検証を進める。
エアコンは家庭内の消費電力の中でも大きな割合を占める製品であり、資源効率や環境負荷の観点から循環型モデルとの親和性が高い。両社は製品寿命の最大化を図ることで、家電のライフサイクルそのものを最適化する新たな利用モデルの確立を目指す。
実証では、三菱電機のルームエアコン「霧ヶ峰」シリーズを対象に、初期費用を抑えた月額制サブスクリプションとして提供。これにより、古いエアコンから省エネ性能の高いモデルへの切り替えを促進し、熱中症リスクの低減やエネルギー効率の向上につなげる狙いがある。
また、返却された製品に対しては、三菱電機の技術知見を反映した点検・メンテナンス基準を整備し、再設置を繰り返す利用形態においても品質と安全性を担保できるかを検証する。従来の「故障=廃棄」という消費モデルから脱却し、修理・再利用を前提とした循環型モデルの確立を目指す。
クラスによるこれまでの実証では、従来の売り切り型ビジネスと比較してCO2排出量を36%、廃棄物発生量を38%削減する効果が確認されている(2023年時点)。今回の取り組みにより、高効率エアコンの普及や家計負担の軽減、カーボンニュートラルへの貢献といった複合的な効果が期待される。
サーキュラーエコノミーを巡っては、経済産業省を中心に先進事例の創出と社会実装が進められており、企業による循環型ビジネスの取り組みが加速している。三菱電機とクラスの協業は、こうした政策的な流れと連動する形で、製品の「所有」から「循環」へと転換する動きを象徴する事例の一つといえる。
クラスの久保裕丈社長は、エアコンは生活に不可欠なインフラでありながら資源効率に課題があったとした上で、「製品の寿命の余力を次の利用者へつなぐ仕組みを構築する」とコメント。月額制による導入のしやすさと循環利用の両立により、持続可能な社会の実現を加速させる考えを示した。
【プレスリリース】【異常気象や利用ニーズの多様化に適用】CLAS、三菱電機とエアコンの循環型ビジネスモデル構築に向けた共同実証実験を開始
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※冒頭の画像はプレスリリースより引用





