レコテック株式会社(以下 RECOTECH)と日鉄興和不動産株式会社(以下 日鉄興和不動産)は、RECOTECHが提供する資源循環データインフラ「pool」を、日鉄興和不動産が所有・管理するオフィスビルへ導入し、2026年8月より運用を開始した。物件ごとに分散していた廃棄物データを一元化し、資源循環の高度化とESG情報開示への対応強化を図る。
不動産業界では、脱炭素化や資源循環の推進に向けて、オフィスビルから排出される廃棄物の発生量やリサイクル率、廃棄物由来のCO2排出量を正確に把握し継続的に改善することが重要となっている。また、廃棄物処理法に基づく産業廃棄物処理計画書や、自治体条例に基づく再利用計画書の作成にも物件ごとの正確な廃棄物データが不可欠であり、廃棄物データの管理は不動産経営における重要な基盤業務となりつつある。一方で、物件ごとに収集運搬・処理事業者や管理・報告方法が異なるため、ポートフォリオ全体を同一基準で把握することが難しいという課題があった。日鉄興和不動産は、この課題を解消するため、poolの導入を決定した。
poolは、次世代型の資源循環データインフラとして、クラウド上で提供されている。廃棄物・資源物の排出、計量、回収、再資源化、調達に関わる情報をデータでつなぎ、AI技術を活用して集約・標準化することで、静脈資源の効率的な循環を実現する。今回の取り組みでは、一元化されたデータを基盤として、物件の枠を超えた資源の可視化と資源循環の促進を図るとともに、ESGデータ開示に伴う業務の自動化を進める。

今回の導入により実現するのは、次の3点だという。
- 廃棄物データの一元管理・標準化で、ポートフォリオ全体を同一基準で把握する。
- 資源循環の高度化で、一元化されたデータを基盤に物件の枠を超えたエリア単位での資源の可視化を進め、単独の物件では量がまとまらない資源についても把握することで廃棄物排出量の削減を目指す。
- ESG情報開示業務の効率化で、廃棄物データの取得・標準化、リサイクル率・排出量の集計、行政に提出する再利用計画書や、不動産のESG評価で使われる国際的なベンチマーク制度であるGRESB等の開示に必要なデータ整理までをシステム上で一元化する。
なお、現在の管理・報告の形のまま導入することも可能なため、収集運搬事業者やビル管理の現場に業務変更を求めることはない。
不動産業界では、廃棄物データの標準化に向けた基盤整備が他社でも進んでいる。株式会社イーコスは2025年4月、野村不動産と東日本旅客鉄道が推進する複合施設「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S」に、廃棄物管理クラウドサービス「エコロジネットプラス」を導入した。入居企業が共用ごみ庫で廃棄物を計量すると、そのデータが自動でシステムに取り込まれ、産業廃棄物については電子マニフェストシステムと連携して登録も自動化される仕組みで、施設全体の廃棄物情報をデータ化し、リサイクル率やGHG排出量(Scope3)の自動算定を可能にしている。単一施設内でのテナント別の可視化を主眼とする点で、複数物件を横断した一元化を図るpoolとはアプローチが異なる。
日鉄興和不動産とRECOTECHは、今回の導入を不動産セクターにおける廃棄物データ標準化と資源循環高度化のモデルケースと位置付けている。まずは全物件データの可視化を第一歩とし、リサイクル率の向上やCO2排出量の削減に向けた改善アクションへとつなげるとともに、近隣ビルや地域との連携によりエリア単位でのサーキュラーエコノミーの実装を目指すとしている。両社は今後も連携を深め、データインフラの社会実装を加速させることで、持続可能な循環型社会の実現に貢献するとしている。
【プレスリリース】日鉄興和不動産が所有・管理するオフィスビルに資源循環データインフラ「pool」を導入―廃棄物データを一元化し、AIで資源循環の高度化とESG開示対応を推進―
【プレスリリース】日鉄興和不動産が所有・管理するオフィスビルに、資源循環データインフラ「pool」を導入
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※画像はプレスリリースより引用




