オーストラリアの大手スーパーマーケットチェーンのコールス・グループは、メルボルン近郊でこのほど着工した新店舗で650万片相当のプラスチックをリサイクルしたコンクリートを活用する。
同社の発表によると、ロイヤルメルボルン大学(RMIT)と国内のリサイクル大手レッドグループとリプラスと共同で新たなリサイクル技術を開発し、メルボルンの西に位置するコブルバンクで着工した新店舗で活用する。新たな技術はポリロック(Polyrock)と呼ばれるもので、コンクリート中のミネラルを強化する代替素材としてプラスチックが使われるというものだ。同社によると、ポリロックの商業施設での使用量としてはこれまでで最大規模になるという。
同社はレッドグループとリプラスとともに10年来続けているプラスチックリサイクルを通じて、これまでに最終処分に至る廃棄物を79%削減するとともに、13億片相当のプラスチックをリサイクルしたとしている。
今夏には全店舗でプラ食器の販売終了も
同社はこのほかにも、酒屋やコンビニを含む全グループ店舗で使い捨てプラスチック食器の販売を2021年7月までに終了すると発表。プラスチック製のカップや皿、ボール皿、ストロー、カトラリーの販売をやめることで、年間約150万キログラムのプラスチックを削減できるとしている。
同社が最近実施したアンケート調査では、使い捨てプラスチックが環境に与える影響を懸念し、サステナブルなオプションを望んでいる消費者が65%にのぼった。こうした調査結果も、同社によるプラ食器の販売終了への判断に影響したとみられる。
【参照プレスリリース】New recycling technology to divert millions of pieces of soft plastic from landfill
【参照プレスリリース】Coles shelves single-use plastic tableware