伊藤忠商事は3月24日、米国最大級の電気電子機器リサイクル事業者Electronic Recyclers International(ERI社)と資本・業務提携し、日本においてIT機器リサイクル事業を展開する合弁会社「ERI Japan」を設立すると発表した。設立は2026年4月を予定している。
同社の100%子会社で中古携帯端末のリユース事業を手がけるBelongが、ERI社と共同で事業を推進する。伊藤忠商事はERI社の株式の一部取得も予定しており、日本と米国の両市場でIT機器の循環型ビジネスの構築を目指す。
伊藤忠グループはこれまでBelongを通じて中古端末の流通を拡大してきたが、今回の提携によりリサイクル領域へと踏み込み、IT機器の回収・再利用・再資源化までを一体で担う体制へと進化させる。新会社ERI Japanは、使用済みIT機器の回収から資源販売までのスキームを高度化するとともに、静脈物流の最適化・効率化を推進する。リユースとリサイクルを接続することで、IT機器のライフサイクル全体を統合的に管理する循環バリューチェーンの構築を狙う。
ERI社は2002年に米国で創業し、IT資産処分および電子廃棄物リサイクル事業を展開する。米国内に8拠点を有し、データ消去、破砕処理、再販、リサイクル、物流、法令対応までを一貫して提供するワンストップ体制を構築している。独自ソフトウェアにより個々のIT機器のトレーサビリティを確保するほか、AI画像認識やロボットアームを活用した高精度な自動分別技術を有し、これまでに100万トン以上の電子廃棄物をリサイクルしてきた実績を持つ。
世界のIT資産処分(ITAD)市場は2024年時点で約184億ドルとされ、2029年には266億ドルに拡大する見通しだ。日本でも市場拡大が見込まれる中、2025年11月には「再資源化事業等高度化法」が施行され、高度なリサイクル技術の導入を後押しする制度環境が整いつつある。欧州を中心に再生材利用を求める動きも強まっており、IT機器分野においても資源循環の高度化は企業競争力に直結する要素となりつつある。
【プレスリリース】サーキュラーテクノロジーを活用したIT機器の循環型ビジネスの構築について
【参照サイト】MatketsandMarkets調査レポート
【参照サイト】IMARC調査レポート
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