目次
- サーキュラーエコノミーの動向
- サーキュラーエコノミー推進組織・機関
- チリ政府環境省
- チリ政府サーキュラーエコノミー室
- CIEC
- Low Carbon Business Action Chile
- 先進的な企業事例
- Algramo
- Ecocitex
サーキュラーエコノミーの動向
英INSEADとWorldbusinessによるグローバルイノベーションインデックスでは、ラテンアメリカ諸国トップのスコアを誇るチリ共和国。2050年カーボンニュートラル化に向けた地球温暖化対策にサーキュラーエコノミーを取り入れた国の一つとして今、世界でも一歩先んじようとしている。
チリ環境省は2019年、ラテンアメリカ諸国では初となるサーキュラーエコノミーの実施プログラムである「サーキュラーチリ」を開始した。2040年までのロードマップとして▼資源採掘▼生産▼消費・サービス▼廃棄物管理という4つのフェーズに着目し、家庭から排出され最終処分場で処理される廃棄物の割合を10%以下に抑える(現状は96%が最終処分されている)と同時に、現状では1%にとどまる有機廃棄物のリサイクル率を66%にまで大幅に引き上げることを目指している。
2020年には、地球温暖化対策として30年までに温室効果ガスを45%削減、50年にカーボンニュートラル化することを表明。欧州連合(EU)やオランダ、フィンランドと同様に、温室効果ガス削減の国家目標(NDC)の達成に向けた施策としてサーキュラーエコノミーを正式に位置付けた。サーキュラーチリで表明した2040年までの目標達成に向けて、国家としてのサーキュラリティー(循環性)測定を2022年から本格化させる。
チリでは、サーキュラーエコノミーの推進で以下3つの分野が重視されている。
この記事は、Circular Economy Hub 会員専用記事となります。