【10/17 欧州視察報告会】サーキュラーエコノミーの「その先」は?
〜ロンドン・パリ・アムステルダムから北欧まで、現地のリアルな情報をお届け〜
新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻などにより、世界の状況は想像以上に大きく変わりました。気候変動や、格差の拡大、民主主義の危機といった複雑な問題に直面しており、これまで経済成長のために環境を破壊し、格差と分断を生み出してきた資本主義の限界が浮き彫りになっています。
「環境負荷を減らしながら経済成長はできるのか?」「そもそも成長する必要があるのか?」──そんな問いを、私たちはいままさに考えなおすフェーズに直面しています。欧州では、資本主義の限界や資源の制約に対処するため、現行の成長主義に代わる新しい経済概念やアプローチが実践されています。地球の限られた資源の範囲内で全ての人々の社会的公正を実現する「ドーナツ経済学」や、「デ・グロース(脱成長)」。それらのアプローチは欧州・世界で今、どのように受け入れられているのでしょうか。
IDEAS FOR GOOD編集部は2023年6月、8日間かけてサーキュラーエコノミー先端都市と呼ばれるロンドン・パリ・アムステルダムをめぐる視察ツアーを企画しました。その名も「Beyond Circularity 2023」。そのツアーの中で、行政から企業、そして研究機関まで、サーキュラーエコノミーの実践者のもとを訪れ、事業の内容からこれからの展望、そして実践の中で考える理想の社会のあり方まで、率直な議論を交わしてきました。
Photo by Masato Sezawa
今回は東京・大手町にある「3×3 Lab Future」で、ツアーでの学び、そして編集部が考える今後のサーキュラーエコノミーの論点を一挙紹介します。また、Beyond Circularity 2023ツアーと同時期にフィンランドで開催された「World Circular Economy Forum(世界循環経済フォーラム)」からも注目トピックをお届けします。世界155ヶ国から8,200名以上の登録があった今年の世界循環経済フォーラム。ツアーでの訪問国だけではなく、欧州全体そして世界全体の動向を考えられる機会でもあります。
フィンランドで開催された、世界循環経済フォーラムの様子。 Photo by Yu Kato
「欧州ではサーキュラーエコノミーに関してどのような議論が繰り広げられているのか?」「世界は今、どの方向を向いているのか?」「世界のサステナブルな取り組みが気になる」──そんな好奇心あふれるみなさまに、参加いただきたいイベントです。
当日のトピック
- 欧州のサーキュラーエコノミーのいま
- フィンランドで開催されていた「World Circular Economy Forum」注目トピック
- ロンドン・パリ・アムステルダムのサーキュラーエコノミー事例
- 欧州からの学び、日本への示唆
注目ワード
- サーキュラーエコノミー
- ネイチャーポジティブ
- 脱成長・グリーン成長
- 脱植民地化
- 公正な移行
- 気候正義
- ウェルビーイング
- トランジション・デザイン
【世界循環経済フォーラム】ネイチャーポジティブの実現に向けてどう若者とともに循環経済への移行を進めていけるか?
- 真に循環型かつ公正な未来を実現するキーワード「脱成長・公正・包摂」
- 人々と地球のウェルビーイングにつながる本当の解決策
- 現地で巻き起こる、若者やグローバルサウスの人々の議論は?
【イギリス・ロンドン事例】人々を巻き込むコツは「デザイン」にあり。循環を加速させるビジネスのヒント
- Notpla:食べられる包装をつくった、イギリス・気候テックの先駆に学ぶ、循環ビジネスの狙いの定め方
- ReLondon:ロンドン市全体でサーキュラーエコノミーを推し進める行政機関と、ステークホルダーの巻き込み方を考える
- Wholegrain Digital:今後注目のデジタル・サステナビリティ。環境負荷の低いWebページをつくるには?
【フランス・パリ事例】「脱成長」始まりの国フランス。市民に学ぶ「節度ある豊かさ」
- NATURE URBAINE:欧州最大の都市農園で学ぶ、 市民主導のムーブメント
- Sinny&Ooko:パリで社会的インクルージョンを促進するサードプレイスを生み出す社会的連帯企業
- Institut Momentum:ポスト成長社会に関する研究所に聞く、「脱成長」の背景にある思想
【オランダ・アムステルダム事例】サーキュラーエコノミー推進の鍵は経済合理性。先進都市を支える「システム」を問う
- Plastic Whale:旅行先でごみ拾い?観光に環境課題を取り込む方法とは
- Hotel Jakarta:地域住民にとっても居心地の良い空間をつくるホテルの裏側に潜入
- Madaster:建材にアイデンティティを与えて循環の仕組みをつくる「マテリアルパスポート」を広げるために
※ご紹介事例は、当日変更となる可能性があります。
こんな方におすすめ
- 欧州都市のサーキュラーエコノミー動向に興味のある方
- データだけではなく、実際に居住する人の体験・感覚も含め、欧州都市の情報を集めている方
- ビジネスや学業で欧州とのコネクションがある方・これから作っていきたい方
- 日本国内外でサーキュラーエコノミーに関わっている方
- いつもIDEAS FOR GOODやCircular Economy Hubの記事を読んでくださっている方
- サステナビリティに興味のある方々との交流を深めたい方
スピーカー
加藤 佑(ハーチ株式会社 代表取締役)
2015 年にハーチ株式会社を創業。社会をもっとよくする世界のアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」、サーキュラーエコノミー専門メディア「Circular Economy Hub」、横浜のサーキュラーエコノミープラットフォーム「Circular Yokohama」など、サステナビリティ領域のデジタルメディアを運営するほか、企業・自治体・教育機関との連携によりサステナビリティ・サーキュラーエコノミー推進に従事。2023 年 4 月に B Corp 認証を取得。英国ケンブリッジ大学サステナビリティ・リーダーシップ研究所 Sustainable marketing, media and creative 修了。英国CMI認定サステナビリティ(CSR)プラクティショナー。東京大学教育学部卒。
伊藤恵(ハーチ欧州)
ハーチ欧州英国支部。ロンドン在住。一橋大学社会学研究科修了。学生時代は東京・シンガポール・香港などアジアのグローバルシティの公共空間・緑化空間について研究し、その後オフィスのインテリアデザインを手掛ける企業にてプロジェクトマネジメントに携わる。現在はIDEAS FOR GOODでのライティング・編集ほか、欧州現地でのリサーチ・プロダクト制作に取り組む。
富山恵梨香(ハーチ欧州)
ハーチ欧州フランス支部・IDEAS FOR GOOD副編集長。パリ在住。大学では行動経済学を学び、卒業後は日系不動産会社のベトナム、ハノイ支店に約2年間勤務。国内外の社会的企業に取材する傍ら、体験型メディア事業「Experience for Good」責任者としてベトナム・ハノイの「ウェルビーイング」ツアーなどを企画・実施。フィリピン在住経験のほか、世界20カ国以上への渡航経験あり。
イベント概要
開催日時:2023年10月17日(火) 19:00〜21:00(会場オープン18:30)
場所:3×3 Lab Future(大手町駅徒歩2分)
主催:ハーチ株式会社
定員:80名
参加費:3,000円(学割2,000円)
お申し込み方法:Peatixよりお申し込みください。
※オンラインの同時配信およびアーカイブ動画の共有はございません。あらかじめご了承ください。
※学割チケットをご購入いただいた方には、会場で学生証の提示をお願いする場合がございます。
※キャンセルポリシー:イベント開催日の3日前(2023年10月14日23:59)までにご連絡がない場合は、返金は致しかねます。前日、当日のご連絡も同様です。ご了承いただきますよう、お願いいたします。
タイムテーブル
18:30 会場オープン
19:00 ハーチ欧州の説明
19:05 欧州のサーキュラーエコノミーのいま(World Circular Economy Forum / Beyond Circularityツアーでみる現地の概況と議論)
19:25 ロンドンの訪問先紹介
19:40 パリの訪問先紹介
19:55 アムステルダムの訪問先紹介
20:10 ラップアップ・質疑応答
20:30 ネットワーキング
21:00 終了
※上記時間は目安です。進行状況に応じて変更する場合がございます。
ハーチ株式会社(ハーチ欧州)
Publishing a better futureをミッションに、社会をもっとよくするアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」、企業のサステナビリティ・サーキュラーエコノミーシフトを支援する「IDEAS FOR GOOD Business Design Lab」、サーキュラーエコノミー専門メディア「Circular Economy Hub」などを展開。2021年に欧州在住のメンバーで構成される「ハーチ欧州」を発足。
URL:https://harch.jp/
ハーチ欧州の事業内容・詳細はこちら:https://harch.jp/company/harch-europe
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※本記事は、ハーチ株式会社が運営する「IDEAS FOR GOOD」からの転載記事となります。