英HSBCアセットマネジメント(HSBC AM)はこのほど、「HSBC GIF グローバル・エクイティ・サーキュラー・エコノミー・ファンド」を立ち上げた。
同ファンドは廃棄物や汚染を排除し、製品や素材を使い続け、自然システムを再生することによって、サーキュラーエコノミーへの移行を目指す企業約60社に投資する。基準にとらわれず、各企業の業績を重視したボトムアップの銘柄選択アプローチを採用する。地域・業種・企業の成長段階に固定した配分はしない。
ファンドは、EUのサステナブルファイナンス開示規制(SFDR)の第9条に分類され、国連の持続可能な開発目標の17の目標すべてに成果を上げることを目的とする。販売対象は、個人富裕層・家族経営企業・プライベートバンクを中心とした投資家と機関投資家の両方を想定している。
同社のポートフォリオマネージャー兼気候エクイティ部門長のBénédicte Mougeot 氏は、「当社は、このファンドが資源や廃棄物が持続可能に処理されるよう支援すると同時に、投資家に独自の投資機会を提供します」と述べた。
サステナビリティ部門長のErin Leonard 氏は、「私たちは毎年、地球1.8個分の資源を使用しているため、資源はますます不足し、抽出が難しくなっています。この状態を長く続けることはできません。資源を保護し、再利用する事業モデルへの投資は非常に重要です」と述べた。
同ファンドは、中東と日本以外のアジア太平洋地域に特化したUCITS ETF(欧州域内で販売可能な投資信託)・アジアESGボンドファンドなど、今年発売されたESG特化型ファンドに続くもの。2021年、HSBC AMは初のヘルスケア・ファンド「HSBC GIF グローバル・エクイティ・サステナブル・ヘルスケア・ファンド」を立ち上げた。このファンドは社会的影響を促進しながら、ヘルスケア業界の課題に取り組むことを目的としている。
【プレスリリース】HSBC Asset Management launches Circular Economy Fund
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