フィンランドに本拠を置く国際科学組織である欧州森林研究所はこのほど、サーキュラーバイオエコノミーのための10項目の行動計画を発表した。

25名以上の著者からなる学際的チームによって作成された同計画は、自然を経済の中心に置いて、最新の科学的洞察と画期的な技術を組み合わせ、現在の世界的課題の解決法を提供することが目的だ。そして、自然と調和した持続可能なウェルビーイング達成を目標に定め、土地や食料、健康や産業構造の全体的な変革・管理にあたって、サーキュラーバイオエコノミーへの移行が重要であると強調している。研究者らは経済とエコロジーを両立させるため、サーキュラーバイオエコノミーの構築に必要な以下の10項目の行動を設定した。

  1. 持続可能なウェルビーイングに焦点を当てる
  2. 自然と生物多様性に投資する
  3. 繁栄のための公平な分配を生み出す
  4. 土地・食料・健康システムを全体的に再考する
  5. 産業部門を変革する
  6. エコロジーの視点で都市を再考する
  7. 有効な規制の枠組みを作成する
  8. 投資と政策においてミッション重視のイノベーションを提供する
  9. 資金へのアクセスを可能にし、リスクテイク能力を強化する
  10. 研究と教育を強化し、拡大する

同研究は、持続可能な市場のためのイニシアティブ(Sustainable Markets Initiative)の枠組みのなかで行われ、フィンランドの公的イノベーション・ファンドであるSitraから支援を受けた。同イニシアティブは、英チャールズ皇太子が気候変動と生物多様性の損失によってもたらされる脅威に対応するべく、2019年9月に世界経済フォーラムと協力して創設した。チャールズ皇太子は同報告書の序文で、「今こそ、すべての領域の指導者が前進して野心を大胆に示し、他の人が続くことができるように何が可能かを示すときです」と記している。

Sitraのカーボンニュートラル循環型経済のディレクターで共著者のマリ・パンサー氏は、「気候変動や生物多様性の損失などの世界的な課題は、人口増加と高度な都市化と連動して、生産と消費の新しい解決方法を必要としています。つまり、サーキュラーエコノミーへの移行が必要だということです」と述べている。

【参照サイト】New Action Plan puts nature at the heart of the economy
【行動計画本文】Investing in Nature as the true engine of our economy: A 10-point Action Plan for a Circular Bioeconomy of Wellbeing