ソフトウェア開発の独SAPはこのほど、持続可能な製品設計を通じて企業のサーキュラーエコノミーへの移行を促進する「SAP® Responsible Design and Production」ソリューションの提供を開始したと発表した。

同ソリューションは「SAP® Business Technology Platform」を使用し、アイルランドに本拠を置くコンサルティング大手のアクセンチュアとSAPが共同開発した。SAPは、同ソリューションの特徴を以下のように公表した。

  • トラッキングや最新の関連規制(拡大生産者責任制度やプラスチック税など)の遵守などにおいて、マテリアルフロー・製品のライフサイクル全体を把握できる
  • サーキュラーエコノミーの基本原則を中核事業の工程に組み込み、持続可能性を最初から考慮した製品を設計することで廃棄物を排除し、新たな価値を創出できる

SAPは持続可能性についての取り組みを積極的に進めており、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)において14年連続でソフトウェア業界で1位に認定されている。同社は、「信頼性が高く準拠したクラウド戦略を推進し、従業員を最も重要な資産として評価し、統合されたレポート機能を強化する」という目標を定めている。

エレン・マッカーサー財団CEO Andrew Morlet は、「サーキュラーエコノミーへの移行では、デジタルソリューションが重要な役割を担います。デジタルソリューションを活用することで、廃棄物の削減を最初から考慮した製品設計や使用する原材料のライフサイクルのトラッキングなど、業務全体に循環型の手法を組み込むことができるでしょう」と述べた。

【プレスリリース】SAP、循環型経済を加速する新ソリューションを発表
【参照サイト】SAP Extends Its Lead in the Dow Jones Sustainability Indices
*冒頭の画像の出典:SAP