センコーグループホールディングス株式会社は、アパレル業界で効率的に廃プラスチックを回収・再生する資源循環プラットフォーム「CicroMate（サイクロメイト）」を12月1日から本格的に事業化した。株式会社オンワード樫山、株式会社三陽商会、株式会社シップスが協力する。
世界的なサーキュラーエコノミー化の流れを受け、日本のアパレル業界でも、衣服を店頭で回収し、リサイクルやリユースをするなどの取り組みが進められている。しかし、サプライチェーンの過程で発生するハンガーカバーの廃棄物は、非常にきれいな状態で排出される廃プラスチックにもかかわらず、現状ではほとんどがサーマルリカバリー（熱回収）に留まっていた。物流拠点や各店舗で発生する廃プラスチックをマテリアルリサイクルするためには、薄く広く分散した廃棄物の効率的な回収が必要不可欠であり、企業の枠を超えた横断的な仕組みの構築が求められていたのだ。
事業化に先立ち、センコー商事株式会社が中心となり、動静脈一体物流の実証事業が行われた。実証期間は2023年8月1日～11月30日。アパレルの納品物流業務を担う東京納品代行株式会社とアクロストランスポート株式会社の輸送網を活用し、アパレル各社に商品を納品した際に排出されるハンガーカバーや包装プラスチックなどの廃プラスチック（ポリエチレン、PE）を分別して回収。
回収プラスチックは、テラレム社のマテリアルリサイクル施設で樹脂ペレットとして原料化された後、豊通ケミプラス株式会社の流通に乗せられ、ナクシス株式会社がハンガーカバーに再生させる。今回の実証実験を通し、事業としての採算性が確保できるとの判断に至ったという。
今後は、業界や企業の垣根を超えたあらゆる企業が相乗りして廃棄物の資源循環に取り組むプロジェクトとして、多くのアパレル企業やブランドの参加を募り、資源循環プラットフォームとして社会に定着させていきたい考えだ。
【プレスリリース】アパレル業界の新たな資源循環プラットフォーム「CicroMate（サイクロメイト）」実証事業を経て、12月1日（金）より、いよいよ本格稼働
【参考記事】アパレル物流の新たな資源循環プラットフォーム「CicroMate」に参画 ～12月1日(金)より本格稼働～
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＊画像の出典：株式会社三陽商会
