株式会社三菱総合研究所(MRI)は6月1日、経済産業省の「令和8年度 資源自律経済確立産官学連携加速化事業費(プラスチック容器包装における再生材の利用拡大に向けた実証事業)」を受託し、実証事業を開始したと発表した。

本事業では、プラスチック容器包装への再生材利用拡大に向け、消費者受容性、品質評価、コスト構造の3つの観点から業界横断的な検証を行う。再生材活用を阻む課題を明らかにし、資源循環の高度化につながる知見の創出を目指す。

国内では飲料用PETボトルを中心に回収・リサイクルが進んでいるものの、再生材の利用は一部の製品にとどまっている。再生材は新品原料に比べて色や品質にばらつきが出やすく、品質の維持やコスト面で課題がある。また、消費者がどの程度まで品質変化を受け入れられるのかが十分に把握されておらず、過度に厳しい品質基準やコスト増加を招いている可能性も指摘されている。

今回の実証では、日用品・飲料業界の企業や団体が連携し、消費者の購買行動や心理、価格許容度を定量・定性的に調査。現行の品質要求水準と消費者が許容できる品質水準とのギャップを可視化し、品質基準の見直しや再生材利用拡大の可能性を検証する。

事業には、アサヒグループホールディングス、花王、ライオン、P&Gジャパン、サントリーホールディングス、コカ・コーラシステム、TOPPANなど、製造から回収・リサイクルまでを担う事業者が参画する。さらに、アイリスオーヤマ、イオン、セブン‐イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンなどの流通事業者もオブザーバーとして参加する。

MRIは全体統括として事業の企画・運営を担うほか、多様な関係者間の調整や合意形成を推進し、実証成果の政策・制度への反映や社会実装を支援する。

同社は、「再生材利用拡大を阻む構造的課題の解決や再資源化率の向上に向けた重要な取り組み」と位置付けており、今後は業界ガイドラインの策定や制度化に向けた検討を進めながら、資源循環の実現に向けた具体的な道筋を示していく考えだ。

【プレスリリース】三菱総合研究所、プラスチック容器包装の再生材利用拡大に向けた実証を開始
【参照情報】令和8年度資源自律経済確立産官学連携加速化事業費(プラスチック容器包装における再生材の利用拡大に向けた実証事業)に係る委託先の採択結果について(経済産業省)
【関連ページ】ライオン、大都市圏での資源循環システム構築へ。経産省の実証事業に参画