株式会社TBMはこのほど、東京建物株式会社と株式会社ブリヂストン、神奈川県葉山町と連携し、2021年3月から5月末にかけて、使用済みプラスチックのマテリアルリサイクルの実証実験を実施することを発表した。
これまでに進められてきたプラスチックに関する以下のような取り組みにより、市区町村や排出事業者の要請が今後高まるとTBMはみている。
プラスチックリサイクルの機運の高まり
プラスチックは汎用性が高く、私たちの生活に必要不可欠な素材だが、「海洋プラスチックごみによる海洋汚染」や「CO2排出量増加による気温上昇」などが日本を含む世界各国で近年問題視されている。プラスチックを含む廃棄物問題の解決に向け、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」が2021年3月に閣議決定されたほか、「バーゼル条約」や「プラスチック資源循環戦略」など、国内外でさまざまな施策が打ち出されている。
事業系プラスチックごみリサイクル義務化の見通し
上記の機運の高まりや規制厳格化を受け、環境省と経済産業省は2020年10月、オフィスや工場から出る包装資材や建材などのさまざまなプラスチックごみについて、今後大口排出する事業者にリサイクルを義務付ける方針を決定した。
家庭系プラスチック一括回収の見通し
環境省と経済産業省は、2022年以降家庭から出るプラスチックごみ全般を一括回収する新たな分別区分「プラスチック資源」を設ける方針を決定した。
同実証実験では、ブリヂストン本社オフィス(東京スクエアガーデン)と葉山町の家庭から排出される混在廃プラスチックと家庭系製品プラスチックを排出事業者・自治体・物流事業者・資源選別事業者と協力して回収・選別する。選別した資源から再生したペレットの物性をTBMの研究施設にて評価後、製品を試作し、市区町村や排出事業者の要請に迅速に応じて全国的にマテリアルリサイクルを推進できるよう、プラスチックの資源循環スキームを構築する意向だ。
【プレスリリース】TBM は、東京建物、ブリヂストン、神奈川県葉山町と連携し、プラスチック資源循環に向けて、オフィスや一般家庭から排出される廃プラスチックのマテリアルリサイクルを推進
*記事中の画像の出典:株式会社TBM