インドネシアとデンマークは2月25日、UNDP(国連開発計画)との連携のもと、インドネシアのサーキュラーエコノミー推進に向けた新たなイニシアチブを創設すると発表した。サーキュラーエコノミーを国家戦略に据える東南アジア初の国となる。
今回のサーキュラーエコノミーイニシアチブの創設にあたり、デンマーク政府はインドネシアの国家開発企画庁に対して54,000米ドルの資金を提供する。今後、インドネシアは同イニシアチブを通じて国家としてのサーキュラーエコノミー戦略を策定し、様々なプロジェクトやパートナーシップを通じて循環型の資源・廃棄物管理を2024年までに完全に実装する。
また、今回の提携により行われた官民協働のサーキュラーエコノミーワークショップを通じて、インドネシア国内において最もサーキュラーエコノミーのポテンシャルが高い5つのセクターも特定されている。食品・飲料、繊維、建設、卸・小売、電子機器だ。
インドネシア国家開発企画庁によると、インドネシアではプラスチック利用の62%が依然としてプラスチックパッケージを占めており、現状では廃棄プラスチックパッケージのうち10%しかリサイクルがされていないという。2019年にはインドネシア全体で450万トンのプラスチックパッケージが廃棄されており、2030年には620万トンに増加すると予測されているとのことだ。また、2019年の同国の食料廃棄は6000万トンで、2030年には9300万トンに達する可能性があるという。
サーキュラーエコノミーへの移行において一歩先を進んでいるデンマークの協力を得て、インドネシアはより持続可能な経済システムの構築に向けて大きく舵を切り始めた。
【参照記事】Indonesia Launches Circular Economy Initiative With Denmark, UNDP
【参照記事】Indonesia teams up with Denmark to become the first Southeast Asian country to adopt circular economy