神戸市と小売・日用品メーカー・リサイクラー(再資源化事業者)で構成される「神戸プラスチックネクスト つめかえパックリサイクル プロジェクトチーム」は12月14日、同市内の小売店舗に回収ボックスを設置して、日用品のつめかえパックを分別回収する「神戸プラスチックネクスト~みんなでつなげよう。つめかえパックリサイクル~」の活動状況について発表した。

第2期(2022年10月〜2023年9月末)の期間中に1.63トンのパックを回収し、プロジェクト開始から2年間で、累積回収量は2.76トンとなった。

同プロジェクトは、洗剤やシャンプーなど使用済みの日用品のつめかえパックを分別回収して、再びつめかえパックに戻す「水平リサイクル」(フィルムtoフィルム)を目指している。自治体と製造・販売・回収・再生に関わる複数の企業が協働する、全国に先駆けた試みだ。神戸市内の小売店舗や施設79カ所に回収ボックスを設置している。2期目に回収したパックの重量は1,627.4 ㎏。目標の年間5トンは未達だったが、前年度1,130.8kgに対し約1.4倍増加した。

また、技術検討、戦略検討、認知拡大、回収パック利用拡大という4つの課題ごとにワーキンググループを設置し、議論や勉強会を重ねた。ワーキンググループの活動により、以下の活動に繋がった。

  • プロジェクトホームページ上で参画企業によるコラムの連載
  • ポスターの刷新
  • プロジェクトのビジョンを明文化したステートメントの完成
  • 回収したつめかえパックでリサイクルごみ袋の制作
  • 市内でのイベント開催や、市主催の環境イベントでの啓発活動など

第3期にあたる今期(2023年10月〜24年9月末)も引き続き、年間5トンペースの回収を目標に、つめかえパックリサイクルの社会実装を目指す。周辺地域へ活動を拡大できるよう、2025年には、年間5トンペースの回収量が集まる仕組みづくり、神戸市外エリアでも運用可能なスキームのモデル事例づくり、つめかえパック由来再生樹脂への循環利用構築に向けた道筋づくり(2024年にリサイクルした実用品を市民へ還元する予定)を行う計画だ。

同プロジェクトの参画メンバーは、以下の通り。

  • プロジェクト主体:神戸市
  • 小売業:ウエルシア薬局株式会社、生活協同組合コープこうべ、株式会社光洋、株式会社ダイエー
  • メーカー:アース製薬株式会社、花王株式会社、牛乳石鹸共進社株式会社、クラシエホールディングス株式会社、株式会社コーセー、小林製薬株式会社、サラヤ株式会社、サンスター株式会社、シャボン玉石けん株式会社、株式会社ミルボン、ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社、ライオン株式会社
  • リサイクラー:アミタ株式会社、大栄環境株式会社
  • 事務局:NPO法人ごみじゃぱん
  • 協力・連携:クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)

【プレスリリース】神戸市・小売・日用品メーカー・リサイクラーの 18 社が協働で、「水平リサイクル」を目指す「神戸プラスチックネクスト~みんなでつなげよう。つめかえパックリサイクル~」開始から 2 年間で「使用済みつめかえパック」2.76 トンを回収
【参考記事】KOBE PLASTIC NEXT
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※画像の出展:神戸プラスチックネクスト