株式会社ゴールドウインは4月25日、創業の地である富山県で開発を進める“未来のネイチャーパーク”「Play Earth Park Naturing Forest(プレイアースパーク ネイチャーリング フォレスト)」のプロジェクト概要と、参画する国内外の設計者8組を発表した。2027年初夏のオープンを目指し、約40ヘクタールの広大な土地で人と自然の新たな可能性を探求する。
同社は、富山県南砺市桜ヶ池周辺を拠点に、あらゆる人々の新たな原体験のための場所としてこのネイチャーパークを開発する。子どもにとっては初めての感覚を経験する場、大人にとっては喜びの確認や新たな気づきを感じる場として、多様な価値観の根を更新するきっかけを生むことを目指す。この実現に向け、国内外で活躍する8組の設計者と協業し、衣食住休遊知美にわたる多様な体験を通して、記憶に残る体験を提案する。
敷地内は大きく3つのエリアで構成される。地球との遊びが生まれる「パークエリア」では、子どもたちが直感的に走り出したくなるランドスケープや遊具のような建築を設計し、地形と対話するように自由な遊びを創出する。隣接する「フォレストエリア」では、森にそびえる展望台から自然を観察し、鳥や虫、草花への関心を促し探究心を深める。
さらに奥には、自然の美しさに触れる「ガーデンエリア」が広がる。ダン・ピアソン・スタジオや高野ランドスケーププランニングの村田周一氏らが手がけるナチュラリスティックガーデンは、四季を通して自然の営みを感じさせ、隣接するヴィラやキャンプサイトでは新しい自然との生活を体験できる。
主要施設の一つであるプラザ棟は、川島範久建築設計事務所が設計を担当し、国内初の「Living Building Challenge」取得を目指す。県産材を活用した木造建築で、雨水利用やソーラー発電、地域材の再利用を通じて環境負荷を抑えた持続可能な空間を追求する。リナ・ゴットメ・アーキテクチャが設計する展望台とコテージは、多様な視点での自然観察を可能にし、萬代基介建築設計事務所によるパークの建築は、子どもたちの野生を解放する遊びの冒険を広げる。新素材研究所が手がけるヴィラは、南砺市の散居村から着想を得て自然との一体感を追求し、Assemble(アセンブル)が設計するキャンプサイトでは、地域の木材や粘土、籾殻、釉薬を使ってデザインした建築が、自然と地域文化が融合するキャンプ体験を演出するという。本瀬齋田建築設計事務所によるアクティビティセンターは、桜ヶ池の水辺に位置し、地域住民も日常的に利用できる自然遊びの拠点となる。
ゴールドウインは、この「Play Earth Park Naturing Forest」への取り組みを通じて、同社のコンセプトである「Play Earth」(地球との遊び)の体験機会を提供し、「コト」事業への注力を加速させる。このプロジェクトは、2023年に設立された株式会社PLAY EARTH PARKが推進しており、未来の子どもたちに向けた人と自然が繋がり、想像力を刺激し合える場所づくりを目指す第一弾となる。
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