フードコミュニケーションカンパニーの株式会社ノンピは5月16日、同社が企画・運営する社員食堂サービス「nonpi Chef’s LUNCH」において、三菱地所株式会社の社員食堂を舞台とした新たなサーキュラーエコノミーの取り組みを発表した。具体的には、三菱地所の社員食堂から出るコーヒーかすを堆肥として活用し、提携農家と協力して栽培した「循環米」を従業員に提供する。
ノンピが展開する「nonpi Chef’s LUNCH」は、ケータリングのノウハウを活かした“現地調理をしない社食”というコンセプトで、調理済みの食事を届けるサービスだ。 この方式により、導入企業は厨房設置のための大規模な工事が不要となり、初期費用を厨房付き社員食堂と比較して約5分の1に抑えることが可能となる。 また、現地での料理人雇用や食材仕入れの手間も省ける。 元ホテルニューオータニ料理長が品質管理を行い、温かく美味しい食事の提供を実現している。
今回の「循環米」の取り組みは、三菱地所の社員食堂で実践される食品循環の一環だ。社員食堂で日常的に発生するコーヒーかすを廃棄物とせず、価値ある資源として再利用する。提携農家との連携により、コーヒーかすを堆肥として米作りに活用し、収穫された米を再び社員食堂で提供することで、食品リサイクルのループを構築した。ノンピでは、この循環米を時期に応じて提供していく方針だ。
ノンピは、高品質な料理の提供に加え、食品メーカーとのコラボメニュー企画などを通じて社内コミュニケーションの活性化も図ってきた。 「美味しさ」と「体験」に注力し、湯気の立つ温かい料理で「ワクワク」を演出することも重視している。 今回の三菱地所の社員食堂における循環米導入は、これらの取り組みに加えて、環境配慮という新たな価値を従業員に提供するものだ。
このノンピの取り組みは、大手企業の社員食堂を起点とした都市部における食品残渣活用と資源循環モデルの一例として注目される。企業が従業員満足度向上と福利厚生の充実を図りつつ、同時にサーキュラーエコノミーを実践できる可能性を示している。ノンピは今後も「食でココロつなげるセカイをつくる」という理念のもと、食を通じた新しい価値創造と社会課題の解決に貢献していく構えだ。
【プレスリリース】【5月30日はゴミゼロの日】ノンピ、三菱地所・社員食堂で「循環米」や「循環野菜」を使った特別メニューを提供するゴミゼロイベントを開催!
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