株式会社村田製作所は、電子部品の主要部材である銀の水平リサイクルシステムを1月より導入していると発表した。同社調べで電子部品業界初となるこの取り組みは、製造工程で発生する銀廃材を再び同じ用途の原料として活用するもので、枯渇資源の循環利用を推進する。
このシステムは、同社のEMI(電磁干渉)対策製品の製造過程で発生した銀の廃材を対象とする。協力会社との連携により、廃材を原料レベルまで再生し、再びEMI製品の部材として利用するクローズドループを構築した。主要素材における循環モデルの構築は、同社として初の試みとなる。
この取り組みの背景には、世界的な人口増加に伴う資源枯渇への懸念がある。村田製作所グループは、成長戦略の重点課題として「循環型社会の実現」を掲げている。
さらに、長期ビジョンとして2050年度までに「持続可能な資源利用率100%」および「循環資源化率100%」の達成を目標としており、今回のシステム導入はその目標達成に向けた具体的な一歩となる。
同社は今後、このリサイクルスキームの適用範囲をさらに拡大し、枯渇資源の循環利用を基盤としたものづくりを進める方針だ。
【ニュースリリース】電子部品業界初、製品の主要部材として使用する銀の水平リサイクルを開始

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村田製作所、電子部品の銀で水平リサイクルを開始。業界初のクローズドループ実現へ
Circular Economy Hub Editorial Team
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