停滞する循環経済へ本格的なテコ入れ
EUが掲げる循環経済政策は、これまでに規制・戦略を多角的なツールとして打ち出してきた。一方でその結果を見ると、EUの循環性は過去15年間ほぼ横ばい状態となっており、2010年に10.7%であった循環率は、2023年でも11.8%に留まっている。欧州委員会はこの現状を打破すべく、循環経済に焦点を絞ったEU初の規制となる「循環経済法 (以下、CEA (Circular Economy Act) )」の法案を2026年第4四半期に発表する予定である。CEAは、産業の競争力の強化と脱炭素化の同時推進を目的とし2025年2月に欧州委員会が採択した「クリーン産業ディール」のもと、二次原料の単一市場形成を担うツールとして導入される。
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2026年発表予定のEU循環経済法案は何を目指しているのか?欧州委員会の意図を読み取る
藤原 ゆかり
欧州在住フリーライター/リサーチャー。EUの政策・規制、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動および調査に携わっている。専門分野:EU環境政策・規制。イギリスの大学院で戦争学、国際関係学を学ぶ。趣味は旅行と油絵。









