東京センチュリー株式会社(以下、東京センチュリー)と伊藤忠商事株式会社(以下、伊藤忠商事)が100%出資(間接保有含む)する株式会社Belong(以下、Belong)はこのほど、法人向け中古スマートフォン・タブレット端末のレンタルサービス「Belong One」の提供を開始した。同サービスを通じてスマートフォン・タブレットのリユース拡大に取り組み、サーキュラーエコノミーへの移行に貢献していく構えだ。

新型コロナウイルス感染症蔓延の影響によるテレワークの浸透や店頭におけるPOS端末・タクシー内モニター・ギグワーカーの増大など、多くの場面でスマートフォンとタブレット端末の需要が高まっていると東京センチュリーはみている。特に法人市場においては、情報セキュリティ対応や端末の初期設定など、各法人における業務負荷を改善しながらコスト管理も実現できるサービスが求められているとしている。こうした需要に対応すべくBelongは、同サービスの提供を開始した。

東京センチュリーは、Belong Oneの特徴を以下のように発表した。

  • 法人顧客向けに高品質な中古スマートフォン・タブレット端末を月額数百円台から提供する
  • 法人顧客に対して競争力の高いレンタルサービスを提供する(中古スマートフォンを中心に国内外で数多くの仕入・販売実績を有する伊藤忠商事グループのネットワークと、東京センチュリーの多様な金融・サービス機能を融合)
  • サービス終了後も端末を整備して再利用できるため、スマートフォン・タブレットのリユースのさらなる拡大につながる

同サービスにおけるBelongと東京センチュリーの役割は、以下のとおりだ。

  • Belong:中古スマートフォンとタブレット端末の仕入れ・キッティング・保守
  • 東京センチュリー:端末の所有にかかる事務管理・資金の提供。東京センチュリーグループの顧客に同サービスを提案するなどの営業支援とリース期間が満了したスマートフォン・タブレット端末の一部をBelongに売却し、同サービスの普及・拡大を目指す

今後も東京センチュリーは、ESGとSDGsを意識した金融・サービスの創出に注力し、持続可能な循環型経済社会の実現に貢献していく意向だ。

国連のグローバル電子廃棄物統計パートナーシップのレポート「The Global E-waste Monitor 2020」によると、2019年に日本では256.9万トンの電子廃棄物が発生し、うち57万トン(2017年)が回収・リサイクルされ、一人あたり平均20.4キロ(2019年)の電子廃棄物を排出している。電子廃棄物の削減には、国家レベルでの規制強化・電子機器の長寿命化を図る設計・回収およびリサイクルの仕組みの構築などが必要とされている。市場と顧客の需要に合わせた付加価値とともに、法人顧客に対して競争力の高いレンタルサービスを提供して製品の長寿命化を目指すBelong Oneは、現在注目されているサーキュラーエコノミーの事業モデルの一つであるPaaSに該当する。Belong Oneによって顧客の満足度が上昇し、電子廃棄物が削減されて環境負荷低減につながることが期待される。

【プレスリリース】中古スマートフォン・タブレット端末の法人向けレンタルサービス「Belong One」の開始について
*記事中の画像の出典:東京センチュリー株式会社