廃棄物回収の米CheckSammyはこのほど、4500万ドル(約66億円)の資金を調達したと発表した。調達資金を元手に、透明性が高く測定可能な廃棄物転換と炭素削減を推進する。

CheckSammyは、注文対応かつ大量廃棄物の即日回収と特注サステナビリティサービスを提供する。データに裏打ちされた独自の技術と北米全域に広がる販売業者ネットワークを活用し、場所やソリューションに縛られることなく効率的に移動することで、複雑な廃棄物やリサイクルの状況に対応しているのが特徴だとしている。

同社は、独立系の廃棄物運搬業者やサービスプロバイダーと顧客をつなぐマーケットプレイスを運営。マーケットプレイスモデルを採用することで、北米全域でシームレスな展開と上質なサービスを提供できるほか、価格競争力も高いところが強みだとみている。2020年に商業化フェーズに移行して以来、収益は40倍に拡大した。

今回の資金調達は、企業の廃棄物転換目標の達成と検証を支援する同社の取り組みを加速させ、サステナビリティ・ソフトウェア・プラットフォーム「Verdiant」の立ち上げを後押しする。同プラットフォームは、廃棄物転換に関する詳細な分析やカーボンオフセット・カーボンインセット機能、および材料マーケットプレイスを提供する。

CheckSammyの創業者兼最高経営責任者(CEO)のサム・スコテン氏は「顧客のESGスコアと廃棄物転換の取り組みを最適化する新しいツールを提供することで、サーキュラーエコノミーのイネーブラーとしての役割を拡大する」と述べた。

今回の投資ラウンドは、インフラファンド運用会社の米I Squared Capitalとベンチャーキャピタルの米Zero Infinity Partners(ZIP)が主導した。I Squared Capitalの投資家であるロス・バーガー氏とZIPの創設者兼業務執行社員のジョン・クワック氏が、CheckSammyの取締役会に加わる。なお、CheckSammyはグローバル金融機関の米TriplePoint Capitalとリボルビング・クレジット・ファシリティ(#)契約を締結した。

# リボルビング・クレジット・ファシリティ:一定の期間や限度枠内で、企業が借入および返済できる契約

【参照記事】CheckSammy「CheckSammy secures $45M Strategic Investment to Expand Waste Diversion from Landfills」
※本記事は、ハーチ株式会社が運営する金融投資メディア「HEDGE GUIDE」の「サーキュラーエコノミースタートアップCheckSammy、66億円調達。埋立地からの廃棄物転換の拡大」の転載記事です(一部表現を改変しています)。