オランダに本拠を置くサーキュラーエコノミー推進機関Circle Economyはこのほど、ゴールドシュメディング財団の支援を受け、オランダにおける労働者と資源双方に最適な循環型繊維のバリューチェーンを確立するプロジェクトを開始したと発表した。このプロジェクトは、オランダの現在の繊維産業における労働とスキルの水準を明らかにし、循環型バリューチェーンのさまざまなシナリオを描く。循環型の繊維産業が創出する雇用と失業、脆弱な労働者の雇用機会を調査によって定量化する計画だ。さらに、社会にプラスの影響を与えるシナリオで必要とされるスキルを特定する。

オランダは、2050年までに循環型経済に完全に移行する目標を掲げている。循環型繊維バリューチェーンプロジェクトは2020年から2021年にかけて実施され、国の目標に貢献するとしている。循環型繊維産業への移行は、従事する労働者に大きな影響を与えると見られている。循環型への移行が、バリューチェーンの最下流の役割を変えるためだ。

労働とスキルの変化について、まだ明らかになっていないものの、現在の労働とスキルは、循環型繊維産業が必要とする条件を満たさない可能性がある。Circle Economyは、オランダで循環型の繊維産業や消費財を追求すれば、国内外に社会経済的な影響があると想定する。

同プロジェクトでは、実験的な試みや調査結果とともに、繊維製品と消費財の循環型サプライチェーンシナリオ実装のため、政府や業界、教育部門向けに提言をまとめる予定だ。

【プレスリリース】CIRCLE ECONOMY INITIATES PROJECT TO PUT CIRCULAR TEXTILES TO WORK