株式会社電通と株式会社電通プロモーションプラス、株式会社ローソン、株式会社明治、株式会社ナカダイホールディングスは11月30日、空容器などの「回収・リサイクル」にクーポン・ポイントなどの「販促」を組み合わせた循環プラットフォーム、「で、おわらせないPLATFORM」の実証実験を開始した。小売、食品メーカー、総合リサイクル業が協業し、回収・リサイクルにおける生活者の意識・行動変容、回収量や販促効果などを検証する。

循環型社会の実現に回収活動は不可欠だが、生活者にとっては手間がかかり、企業にとってはコスト増となるため、善意だけではなかなか進まないという課題がある。一方、回収活動が進んでいる国では、企業と生活者の「協働」を促進する仕組みによって、サーキュラーエコノミーを実現している事例もある。

電通と電通プロモーションプラスは、企業と生活者の双方が参加しやすい協働関係の構築を目指し、「で、おわらせないPLATFORM」を企画開発した。

循環プラットフォーム「で、おわらせないPLATFORM」実証実験概念図

今回の実証実験の重点課題は、紙パック回収。回収率はここ10年程改善が認められず、特に使用済みの紙パック回収率は約30%に止まっている。そこで、生活者との接点になっているコンビニエンスストアのローソン、酪農家との連携や、牛乳パック回収を通じてミルクサプライチェーン全体でサステナブルな活動に取り組む明治、国内の資源循環のシステムとネットワーク構築に取り組むナカダイホールディングスが協働する。

実証実験では、まず生活者に、「明治おいしい牛乳」をはじめとするローソン店舗で取り扱いのある紙パック商品(紙パックマークがついている商品を洗って開いて乾かしたもの)およびプラスチック製キャップを、実験を実施するローソンの店内に設置された資源回収ボックスに投函してもらう。

その際、スマートフォンで商品のJANコードを読み取って投函の確認をすることで、明治おいしい牛乳の割引クーポンを生活者に発行する。クーポンは、引換期間内にローソン全店舗で使用でき、回収物はリサイクラーであるナカダイホールディングスによってリサイクルされる。割引クーポン発行という販促を組み合わせることで生活者、企業の双方にベネフィットが生まれ、回収の促進に繋げていく狙い。

実施店舗は東京都内の以下の3店舗だ。

  1. グリーンローソン(サステナブルモデル店舗):ローソン北大塚一丁目店(東京都豊島区北大塚)
  2. オフィス立地店舗:ローソンゲートシティ大崎アトリウム店(東京都品川区大崎)
  3. 住宅地店舗:ローソン 四谷左門町店(東京都新宿区左門町)

本サービスの稼働期間は2023年11月30日から、2024年1月30日まで。クーポンの引換機関は2023年12月1日から、2024年1月31日までだ。

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*画像の出典:株式会社電通