株式会社フードリボンはこのほど、TSIホールディングス株式会社・豊島株式会社と共に未利用農作物を天然繊維製品にする企画・製造に関する業務提携契約を締結した。

同提携により、TSIホールディングス株式会社と豊島株式会社は、株式会社フードリボンが抽出する繊維の製品化に対して出資も視野に入れて協力する。同契約締結にあたり、株式会社フードリボンは見解を以下のように発表した。

世界のパイナップルとバナナの果実生産に付随する葉や茎のほとんどは、活用されずに廃棄されている。これらの葉や茎から繊維を抽出して衣料品に使用できることは知られているが、従来の半手作業の機械取り出しでは、生産効率が悪い・品質が低い・コストが高いという課題があり、流通には至っていない。

2019年、株式会社フードリボンはこうした課題を解決するべく研究開発を開始し、2022年に環境負荷が少なく量産可能な繊維抽出装置の小型化に成功した。従来は葉や茎を農地から工場に運んでいたが、小型化された同装置を畑に運び、農地で加工してから繊維を運ぶことで、輸送費用やCO2排出量を削減した。加えて、農家自身または現地の作業者が畑で収穫した葉や茎を機械装置に入れて連続的に繊維を抽出できるため、生産効率が格段に上がり、新技術による抽出方法により繊維への損傷が減り品質も向上した。農家にとっては、果実に加えて葉や茎部分が新たな収入源となることで所得向上につながる。

同技術により、株式会社フードリボンは沖縄に天然繊維の産業拠点を構築し、パイナップルやバナナの産地である東南アジア諸国の政府と農家所得向上のSDGsプロジェクトとして世界展開していく意向だ。2022年内にインドネシアで繊維抽出を開始し、その後フィリピンやタイなどで展開を進め、同技術を継続的に研究開発していくとしている。

【プレスリリース】［業務提携のお知らせ］FOODREBORNはTSIホールディングス・豊島株式会社と業務提携契約を締結しました

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＊記事中の画像の出典：株式会社フードリボン