農林水産省と環境省は6月30日、2024年度(令和6年度)の国内の食品ロス発生量が約461万トンだったと公表した。内訳は、家庭系が約224万トン、事業系が約237万トンだった。
前年度の食品ロス量は約464万トンであり、2024年度は全体で約3万トン減少した。家庭系は前年度の約233万トンから約224万トンに減少した一方、事業系は約231万トンから約237万トンに増加している。
食品ロスとは、本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品を指す。環境省は、食品ロス削減は循環経済への移行やネットゼロの実現に向けても重要な課題だとして、関係省庁、地方公共団体、事業者などと連携し、さらなる削減に向けた取り組みを進めるとしている。
日本では、食品循環資源の再生利用等を推進するため、食品リサイクル法に基づき、国、地方公共団体、事業者などによる取り組みが進められている。食品ロスについては、食品ロス削減推進法に基づき、削減の取り組みが国民運動として進められている。
環境省によると、事業系食品ロスは食品リサイクル法に基づく事業者からの報告などをもとに、家庭系食品ロスは市町村に対する実態調査などをもとに推計している。
2024年度の事業系食品ロスは約237万トンで、前年度から約6万トン増加した。内訳を見ると、外食産業から発生する食品ロスは約70万トンで、前年度の約66万トンから増加している。外食需要の回復に伴う利用増加などが影響したとみられる。
一方で、食品ロス量は長期的には減少傾向にある。2012年度には約643万トンだったが、2019年度には約570万トン、2021年度には約523万トン、2023年度には約464万トンまで減少し、2024年度は約461万トンとなった。
近年の削減には、食品流通における納品期限の緩和など、いわゆる「1/3ルール」の見直しや、食品事業者による需要予測・発注管理の高度化、消費者の食品ロス削減への意識向上などが寄与しているとみられる。ただし、2024年度は家庭系食品ロスが減少する一方で、事業系食品ロスは増加しており、単年度では異なる動きも見られた。
食品ロス削減は、国際目標とも関係する。国連の持続可能な開発目標(SDGs)では、2030年までに世界全体の一人当たりの食料廃棄を半減させることがターゲットの一つに掲げられている。
国内では、2025年3月25日に閣議決定された「食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針」において、家庭系食品ロスを2000年度比で2030年度までに半減し、2030年を待たずに早期達成すること、事業系食品ロスを2000年度比で2030年度までに60%削減することが目標として定められている。
環境省は、食品ロスに関する情報を集約した「食品ロスポータルサイト」を作成・更新している。同サイトでは、消費者向け、自治体向け、事業者向けに情報を分類し、各主体が必要な情報を得やすい構成としている。
また、環境省は食品ロス削減を、脱炭素につながる新しい暮らしを後押しする国民運動「デコ活」の主要アクションの一つに位置づけている。具体的には、家庭系食品ロス削減に向けたモデル事業、外食時の食べ残しを持ち帰る「mottECO(モッテコ)」の導入支援、食品廃棄ゼロエリア創出に向けた手引きなどを展開している。
【プレスリリース】我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和6年度)の公表について
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