大手アパレルブランドのユニクロは9月17日、回収したユニクロの服から再び服を作る循環型プロジェクト「RE.UNIQLO」をスタートし、ダウン商品を再生・再利用した新商品第1弾となる「リサイクル ダウンジャケット」を11月2日(月)より発売することを発表した。
このダウンジャケットには、昨年同社が日本国内で回収した62万着のダウン商品のダウンとフェザーが100%使用されている。リサイクルダウンジャケットの価格は7,990円(税抜き)で5色展開となっており、一部店舗とオンラインサイトにて販売される予定だ。
この商品は、クリストフ・ルメール率いるパリR&D(リサーチ&ディベロップメント)センターのデザインチームによるUniqlo Uより生まれた。クリストフ・ルメール氏は、「私のモノづくりに対する考え方は、RE.UNIQLO と同じゴールを目指しています。Uniqlo Uリサイクルダウンジャケットは、サステナビリティに対するユニクロと私の継続的なコミットメントです」と述べている。
また同社は9月下旬からダウン商品の回収活動をグローバルに拡大し、日本を含む世界21ヶ国・地域で順次、回収キャンペーンを開始した。
日本国内では、2020年9月25日(金)~2020年12月3日(木)のキャンペーン期間中にユニクロのダウン商品を店頭に持っていくと、国内のユニクロ全店舗とオンラインストアで利用できる500円分のデジタルクーポンが発行される。なお、ダウン商品の回収はデジタルクーポン発行期間終了後も継続される。
ユニクロは以前より、環境配慮素材の採用や、生産工程での水などの資源使用量削減を通じて、サステナブルな商品作りを進めてきた。今回始動するRE.UNIQLOは、2006年から進めてきた「全商品リサイクル活動」の取り組みを進化させたものだ。
同社は今後、難民への衣料支援など、服を服のまま再利用(リユース)することに加えて、服を生まれ変わらせ、新しい商品として再び顧客に届ける循環型リサイクルを進め、商品のライフサイクルを通じて余分な廃棄物やCO2排出量、資源使用量をさらに削減していくとしている。
世界的にも「服から服へ」という動きが加速するなか、ファッション大手ユニクロが急ピッチで循環化に取り組むことの意義は大きい。今後、商品の長寿命化や再利用の観点でもどのような動きが起こるか、注目が集まる。
【参照サイト】お客様とともに“服を次に生かす”「RE.UNIQLO」始動 服を再利用した新商品第1弾 「リサイクル ダウンジャケット」が11月2日(月)発売開始 ダウン商品の回収活動を今秋からグローバルで展開