日鉄興和不動産株式会社(以下、日鉄興和不動産)が運営するシングルライフのための暮らし・住まいの研究所「+ONE LIFE LAB(プラスワンライフラボ)」とウェブコミュニケーション創造の株式会社カスタメディア(以下、カスタメディア)は3月30日、両組織が開発した住民間のシェアリングエコノミーツール「シェアコム」の運用を『リビオシティ西葛西親水公園』(所在地:東京都江戸川区)で開始した。
シェアコムは、所有から共有への「シェア」という発想の広がりに着目し、カスタメディアのマンションコミュニティ特化型シェアリングエコノミーツール「condo sharing」を仕様変更して開発された。分譲マンションの住民間でモノの貸し借りや売り買いを仲介し、住民が持つ能力をシェアリングすることで、豊かでスマートな暮らし方を提案するとしている。シェアコムのサービス概要は、以下のとおりだ。
- 運用期間:2021年3月30日~2022年3月29日(予定)
- 対象者:リビオシティ西葛西親水公園の住民
- サービス内容:分譲マンションの住民間の需要と供給に応えるべく、モノの貸し借りや売り買いを仲介し、住民が持つ能力をシェアリングする。例)「アウトドアグッズ・ゴルフ用品・ウィンタースポーツ用品」の貸し借り、英語レッスンなど
- 特徴:共用部にシェアボックスを設置し、非対面で円滑なモノの貸し借りや譲渡ができる
- コミュニケーション方法:個人のスマホからもアクセスできるポータルを使用。住民間のコミュニケーション促進も期待されると両組織はみている。
シェアコム利用時の流れ(出典:日鉄興和不動産株式会社、株式会社カスタメディア)
シェアコムは、下図のような「ポイント利用」「チャット」「相互評価」などのコミュニケーション付加機能を持つことから、以下をはじめとする住民の意見に対応できるとしている。
- 「相手の顔が分からなくて不安だ」「相手住民と自分が求める能力の相違によるトラブルに関して不安だ」「他の住民を自分の部屋に上げることに抵抗がある」といった意見
- 「複数人」「マンションの共用部を利用する」「相手との距離が一定に保たれる」という状況であればサービスを受けたい、金銭の授受が発生すると抵抗感が減るといった意見
シェアコムの+α機能-コミュニケーション機能-(出典:日鉄興和不動産株式会社、株式会社カスタメディア)
同サービスは、1LDK中心の総戸数112戸のマンション『リビオレゾン松戸ステーションプレミア』(所在地:千葉県松戸市)ですでに導入が決定しているが、『リビオシティ西葛西親水公園』は総戸数282戸の家族向けマンションであることから、より広範なシェアができると両組織は考えている。入居予定者に実施した事前アンケートでは、6割以上の住民がシェアコムについて「興味がある」と回答しており、「シェア」を通じて生活の豊かさの向上やコミュニティ形成への寄与など、大規模家族向けマンションならではの長所が享受できると両組織は発表している。
能力・空間のシェアのイメージ(出典:日鉄興和不動産株式会社、株式会社カスタメディア)
『リビオシティ西葛西親水公園』での運用は、日鉄興和不動産が実施している次世代の暮らしを開発・実装する共創型の取り組み「Co-CreationBASE(コ・クリエイションベース)」に基づくもので、シェアコムの導入にとどまらず、実装後1年間は支援期間として啓蒙・利用を促進していく意向だ。日鉄興和不動産は同運用結果をもとに、今後販売する分譲マンションなどへの展開も検討していく予定だ。
【プレスリリース】住民間のシェアリングエコノミーツール「シェアコム」 『リビオシティ西葛西親水公園』で運用開始
※冒頭の画像の出典:日鉄興和不動産株式会社、株式会社カスタメディア