Sotas株式会社は10月23日、プレシリーズAラウンドの最終クローズとして、CBC株式会社を引受先として第三者割当増資を実施し、またCBCと事業提携を行ったことを発表した。

Sotasは、「Sotas工程管理」「Sotasデータベース」「Sotas化学調査」といったSaaSソリューションを提供し、化学産業の生産・在庫管理やサプライチェーンの情報流通を支援している。同社は、今回の第三者割当増資に加え、日本政策金融公庫および三菱UFJ銀行からの借入による資金調達を実施。1stクローズと合わせて計4億8,000万円を調達し、同社の累計調達額は6億2,000万円に上る。

現在、日本の石油化学市場では、事業撤退や統合などの再編が予定され、プラント再編に留まらず、石油化学誘導品を扱う企業にとっても製品の再構成が求められている状況だ。また化学業界においても、サーキュラーエコノミーやサプライチェーンの情報のデジタル化が求められている。しかしその一方で、化学産業は情報の機密性が重視されており、統一化されたデジタルプラットフォームの構築が課題だとされていた。

このような中、Sotasは化学産業における個別最適のデジタル化を進めつつ、全体最適を目指すアプローチを強化している。具体的には、化学産業特化型の生産・在庫管理・受発注システム「Sotas工程管理」、化学産業データベース「Sotasデータベース」、化学調査の簡便化を目指した「Sotas化学調査」の3つのサービスを展開し、化学産業における課題解決を図っている。

今回の資金調達は、Sotasが手掛けるSaaSの機能アップデートに加え、データ基盤の拡充や全体最適に向けたアプローチを促すためのもの。化学産業の生産プロセスを再定義し、より効率的な情報流通の実現を目指す。

事情提携を行うCBC株式会社は、1925年に設立され、合成樹脂や化成品、医薬品、農薬、食品、電子機材など多岐にわたる事業を、国内外で展開する化学商社。

今後、CBCの化学産業における経験とグローバルなネットワークと、同社の化学産業特化のプロダクト群によるシナジーを活かしながら、国内外におけるデジタルプラットフォームの展開を進めることが期待される。

【プレスリリース】総額約4.8億円の資金調達を実施/CBC株式会社と事業提携を締結
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