野村不動産株式会社は、「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」の開発に伴い、建て替え対象となる浜松町ビルディングと東芝浜松町ビルの解体時に出る資材を再利用する環境対策を進める。資材を活用することで、CO₂削減や循環型社会の実現につなげていく。

同プロジェクトは国家戦略特別区域計画の特定事業として進められており、ESG経営や情報開示強化への社会的要請を背景に、建物ライフサイクル全体での資源循環加速を目指す。解体工事では、元設計施工者でもある清水建設株式会社と連携し、再資源化状況の可視化を徹底。取り組み全体で約600トンのCO₂削減を見込む。

具体策の一つとして、浜松町ビルディングで2014年の耐震補強工事時に導入された制振ダンパーを、新たに建設する「BLUE FRONT SHIBAURA TOWER N」で再利用する計画を進める。新築超高層ビルにおける大規模制振ダンパーのリユースは国内初となる見通しで、約150トンのCO₂排出削減効果を想定している。

また、解体で発生する鉄スクラップについては、指定電炉で製鋼し、その一部をTOWER Nの構造部材へ再利用する。従来、鉄スクラップは再利用先の可視化が難しかったが、今回の取り組みでは発生元から加工工程、利用先までを一元管理し、高いトレーサビリティを確保する。

さらに、ダイキン工業株式会社との連携により、使用済み空調機の高度リサイクルも開始。回収した空調機は、グループ会社の株式会社ダイキンサンライズ摂津へ直接搬入し、手作業で分解・分別することで、リサイクル率100%を実現している。

オフィス什器については、「浜松町トライアルオフィス」で使用されていた備品をBLUE FRONT SHIBAURA TOWER Sや他開発施設で再利用するほか、港区内の福祉施設6団体にも提供した。加えて、外装ガラス、タイルカーペット、石膏ボード、木材についても、専門業者と連携し、同一素材として再生する「水平リサイクル」を進める。

このほか、東芝浜松町ビルの既存杭や、浜松町ビルディングの基礎コンクリートについても、新築建物への利活用を推進し、廃棄物削減と搬出量低減を図る。

ブルーフロント芝浦では、省エネ・省CO₂技術に加え、再生可能エネルギーやカーボンニュートラル都市ガスを導入。街区全体でCO₂排出量実質ゼロを目指している。建物内および地域冷暖房施設の省エネ施策により、東京都内大規模事務所の2010年度基準比で45%以上のCO₂削減を見込んでおり、都市再生特区の40%削減目標を上回る計画だ。

また、野村不動産グループは太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用し、環境配慮を重視する企業にも対応した電力供給を行う予定だ。同社は、資源の再利用やCO₂削減を進めることで、持続可能なまちづくりにつなげたいとしている。

【プレスリリース】BLUE FRONT SHIBAURA における環境対策 資源循環型社会の実現に向けた既存建物解体時の廃棄物低減の取組み
【プレスリリース】BLUE FRONT SHIBAURA における環境対策 資源循環型社会の実現に向けた既存建物解体時の廃棄物低減の取組み(PR TIMES)
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※冒頭・文中の画像はPRTIMESより引用