イオンと丸紅グループ(丸紅株式会社100%子会社の丸紅紙パルプ販売株式会社、および丸紅プラックス株式会社)は1月22日、「ボトル to ボトル プロジェクト」を2021年2月から開始することを発表した。イオンの店舗で顧客から回収するペットボトルをクローズドリサイクル(※1)で再商品化して、資源循環体制の構築を目指す。

イオンは、脱炭素型・資源循環型社会の実現に向けて、使い捨てプラスチックの使用量を2030年までに半減する(2018年比)目標を掲げている。これに伴い、トップバリュ(※2)のすべての商品で環境・社会に配慮した素材を使用するとともに、ペットボトルに関しては100%再生または植物由来素材へ転換する。同プロジェクトは、この目標達成に向けた取り組みの柱となる。ペットボトルの回収・運搬から製品化までを一元管理できる丸紅グループの幅広いネットワークと、イオンの店舗・商品・サービスを通じて、これまで店舗ごとに異なる方法で取り組んでいたペットボトルの回収・再商品化を一貫して行い、安定的かつ持続的な資源循環体制を目指す。

2月から、イオンリテール株式会社、株式会社マルエツ、マックスバリュ関東株式会社、イオンマーケット株式会社の4社が、関東エリアの一部店舗でグループをまたいだ収集運搬スキームの実験を開始する。6月には同実験で回収したペットボトルから生成された再生PET樹脂を原材料に使用したペットボトル飲料をイオントップバリュ株式会社が製品化し、イオンの店舗で販売する予定だ。2021年度中に、関東エリアで店頭回収したペットボトルを再商品化につなげる仕組みを確立し、順次全国に広げていくとしている。

「ボトル to ボトル プロジェクト」のスキームは、以下のとおりだ。

  • 回収・収集運搬・再商品化までの流通システムを丸紅紙パルプ販売株式会社が、その後のプリフォーム(※3)の製造・供給までを丸紅プラックス株式会社が構築・運営
  • イオンの店舗で回収したペットボトルはクローズドリサイクルで再生PET樹脂となり、トップバリュの商品として製品化

(出典:イオン株式会社、丸紅株式会社)

※1:イオンが店頭で回収したペットボトルをリサイクル樹脂に再商品化し、イオンの製品の原料として利用すること
※2:イオンのブランドの一つで、顧客の生活品質向上を目的とする。環境配慮型商品の例として、容器包装に再生プラスチックや紙を使用したもの、省資源・小型化に配慮したものなどがある
※3:ペットボトルの原型

【プレスリリース】イオン×丸紅「ボトル to ボトル プロジェクト」始動
【参照サイト】トップバリュ