外食大手の米バーガーキングは10月22日、廃棄物管理の米テラサイクル社の循環型容器包装サービスであるLoopと共同で、ハンバーガーやソフトドリンク、コーヒー用の再利用可能容器の導入試験を東京を含む世界3都市で2021年から実施することを発表した。

導入試験は2021年に東京とニューヨーク市、ポートランドのいくつかのバーガーキング店舗で開始され、その後数カ月間でさらに多くの都市で試験を展開していくことを予定している。容器包装廃棄物を削減して、環境負荷を最小限に抑え、無駄を減らす便利な選択肢を顧客に提供するのが目的だ。

再利用可能容器の利用方法は、以下のとおりである。まず、再利用可能容器を希望する顧客は、容器のデポジットを支払い、食べ物や飲み物を注文する。顧客は食事後、同試験に参画しているバーガーキングの店舗に容器を返却するとデポジットが返金される。返却された容器はLoopのシステムに従って洗浄され、バーガーキングの店舗で再利用される。

Loopの洗浄システムは、食品の容器とカップを洗浄するために開発され、バーガーキングの厳格な安全・衛生基準に沿うものとなっている。これは、現在のコロナ禍において非常に重要なことであるとバーガーキングは考える。また、バーガーキングはLoopとの世界的なパートナーシップを通じて、今回の試験を支援するクラフト・ハインツ(米・食品)をはじめとする他社とも協力していく。

バーガーキングはサステナビリティ戦略を推進しており、容器包装材料の持続可能な生産を支援するために、2025年までに顧客が使用する容器包装の100%を再生可能か再生原材料もしくは認証済みの供給源から調達することを目標に掲げている。さらに、2025年までに米国とカナダの100%の店舗で顧客が使う容器包装をリサイクルすることで、廃棄物の発生抑止に取り組む。

バーガーキング グローバルのイノベーション・サステナビリティ部門の責任者であるマシュー・バントン氏は、「私たちは、レストラン・ブランズ・フォー・グッドプランの一環として、外食産業の容器包装廃棄物削減に役立つ持続可能な容器包装ソリューションの開発に投資しています。Loopのシステムは、私たちの高い安全基準を満たす再利用可能な解決方法の確立に貢献すると同時に、お客様に外出先で便利さを提供します」と述べている。

テラサイクル社およびLoopの最高経営責任者(CEO)のトム・ザッキー氏は、「コロナ禍において、持ち帰り注文の増加による環境への影響が見られ、バーガーキングによるこのシステムがますます重要になるでしょう。店内外の両方で、お気に入りの食べ物や飲み物を再利用可能容器に入れるこのシステムで、バーガーキングのお客様は日常生活にリユースを簡単に取り入れることができます」と語っている。

今回のバーガーキングの再利用可能容器使用の発表に加え、先日マクドナルドもLoopと共同で再利用可能カップの導入試験を2021年から開始することを発表。外食業界において衛生面と両立した形で再利用可能容器の導入可能性が模索されている。外食業界の再利用可能容器の利用は消費者が廃棄物削減に簡単に貢献できる方法だが、どの程度広がりを見せていくかが注目される。

【プレスリリース】Burger King® Brand to Pilot Reusable Containers Through Multi-National Partnership With Zero-Waste Packaging Provider, Loop
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(冒頭の画像はバーガーキングより提供)