イギリスに本拠を置くCircular&Co.社はこのほど、使い捨て紙カップをトラベルマグにリサイクルし、クラウドファンディング「キックスターター」でキャンペーンを開始した。

同社は、世界で毎年6,000億個の使い捨て紙コップが廃棄されていることに注目し、使い捨て紙コップを使用してトラベルマグ「Circular Travel Mug」を開発した。英国食品安全基準に沿って内層にバージンプラスチックを使用しているが、外層に使い捨て紙コップを活用することで、全体の約40%をリサイクル原材料で賄っている。今後は100%リサイクル原材料で製造することを目指す。また、サーキュラーエコノミーへの取り組みの一環として、10年使用でき、使い終わると最終的に100%リサイクルできるように設計されている。

Circular Travel Mug(画像はCircular&Co.社より提供)

Circular Travel Mugは使いやすいのも大きな魅力だ。サイズは340mlと453mlの2種類で、丈夫で耐久性に優れ、傾けたり倒したりしても漏れないので持ち運びに便利。蓋は片手で押すだけで開き、円形の蓋のどこからでも飲めるのもユニークで、断熱性も高く60〜90分間飲み物を保温できる。BPA(ビスフェノールA)およびメラミンフリーで、食洗器にも対応している。

Circular Travel Mugの循環図(キックスターター同製品ページより)

Circular&Co.社は2018年、世界で初めて使い捨てカップをトラベルマグ「rCUP」にリサイクルし、大好評を得たAshortwalk社の新社名だ。社名変更とともに、rCUP を長持ちする再利用可能なものにリサイクルできることを表す「Circular Cup」と改名して、今回の再発売に至った。Circular&Co.社は資源と材料をできるだけ長く使用する方法を開発して明るい未来を設計することを目標とし、家庭用品などを販売。これまでに540万個の使い捨てカップをトラベルマグにリサイクルしてきた。現在は、スターバックスやマクドナルド、コスタコーヒーなどと協力して使い捨てカップを回収している。

Circular Cupの価格は13ドル(約1,380円)からで、11月から出荷される予定だ。紙カップも同商品も用途としては飲料を入れるという意味で同様である。そのため、同じ用途の商品をアップサイクルしたともいえる取り組みだ。今後の同社の展開が注目される。

【参照サイト】Circular Travel Mug: Your new go-to reusable travel mug
【プレスリリース】Starbucks & Circular.

(※トップ画像はCircular Travel Mugより引用)